慶應義塾大学コ・モビリティ社会研究センターは12月4日、大日本印刷およびKDDIと共同で、「コミュニティ形成支援」のための子育て商店街ツアーを青森市で実施する。
これは、同大学の「コ・モビリティ社会の創成プロジェクト」の一環として行うもので、青森県青森市および青森市中心市街地活性化協議会の協力を得ているという。コ・モビリティ社会とは、コミュニティやコミュニケーションなどをあらわす「コ」と移動という意味の「モビリティ」を合わせた造語とのことだ。
このツアーでは、大日本印刷の「情報クリッピングシステム」、KDDIの「実空間透視ケータイ」の2つのアプリケーションを実験的に導入し、0〜6歳の子どもがいる母親に青森市中心市街地の魅力や楽しみ方を伝えることを目的としている。
情報クリッピングシステムは、位置情報を自動で取得し、その位置に関連する写真やコメントを表示するシステム。ツアー参加者は、KDDIが貸し出す携帯電話を使って「情報クリッピングシステム」を起動し、おすすめスポットの近くに来るとバイブレーションが振動する仕組みとなっている。
実空間透視ケータイは、現在地の周辺に存在するおすすめスポット情報を携帯端末の画面をかざすだけで表示できるAR(Augmented Reality)技術。携帯電話の内蔵センサによって端末の傾きや方位を検知し、端末を中心とする方向/距離感に合わせて写真やアイコンを表示する。
今後は、商店街ツアーの来春以降の継続に向けた準備に取り組んでいく予定だ。また、慶應義塾大学コ・モビリティ社会研究センターでは、今回の取り組みで得た成果をもとに他の自治体との共同研究や最先端の情報システム/移動体システムの研究を進めていくという。
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