ミクシィは10月27日、ソーシャルネットワーキングサービス「mixi」のモバイル版「mixiモバイル」において、外部企業がゲームなどのサービスを提供する「mixiアプリモバイル」を開始した。
mixiアプリモバイルは、ユーザーがゲームなどのサービスを通じてmixi内の友人とコミュニケーションできるサービス。すでにPC版の「mixiアプリ」を8月24日に公開しており、10月26日時点で475件のアプリが公開されている。もっとも人気の高いRekoo Mediaの「サンシャイン牧場」は、利用者数が200万人を突破した。
mixiアプリモバイルでは開始時点で、ライブウェアの牧場ゲーム「牧場物語 for mixi」やコナミデジタルエンタテインメントのペット育成ゲーム「ふらうにぃ」など100以上のアプリが利用できるという。
PC版、モバイル版ともに基本的な機能は変わらず、Flashベースのサービスを楽しめる。アプリがPC、モバイル両方に対応していれば、同じアプリをどちらからでも利用することが可能だ。「PC版、モバイル版ともに同じ体感を味わえる」(ミクシィ取締役mixi事業本部長の原田明典氏)。PC、モバイル両方に対応しているものはmixiアプリモバイル開始日時点で、ドリコムの「通信制 脳力大学-漢字テスト」など約40あるという。
すでにmixiではアクセスの7割が携帯電話からとなっている。「ソーシャルアプリは携帯電話のほうが相性が良い。また、ユーザーの利用度はモバイルのほうが高い」と原田氏はmixiアプリモバイルに大きな期待を寄せる。
開発者にアプリの提供をうながすため、ミクシィではアプリの収益化を支援する。まず、ミクシィが提供する広告ネットワーク「mixiアドプログラム」をアプリ内に配信する。広告収入はPC版と同じく1インプレッションあたり0.01円で、特に人気の高いアプリについては単価を引き上げる。10月中はキャンペーン期間として同0.03円となる。
また、mixi内のポイントシステム「mixiポイント」を使ってアプリ内課金ができるようにする。mixiポイントは現在、mixiモバイルをデコレーションするための「mixiコレクション」で使われており、ユーザーが月額315円のコースに加入すると300ポイント付与される。利用料は通信キャリアから通信料とともに請求される。
アプリ内課金は、1回につき10〜300ポイントまでの決済が可能。このポイントの売り上げは、ミクシィが20%を手数料として徴収した後、アプリ開発者に支払われる。mixiポイントを使うためのAPIは11月上旬に公開される予定だ。
なお、PC版ではアプリ内に自社や他社の広告を掲載することができるが、モバイル版ではできないようになっている。
ミクシィではこのほかアプリ開発支援のコンサルティングや、mixi内でのマーケティング支援などもしていくことで、mixiアプリを充実させる方針だ。
また、今後1年かけてAPIを拡充していく方針も明らかにしている。現在はGPS情報を利用できるAPIがあるが、携帯電話ならではの機能が利用できるAPIを増やしていきたいとした。
PC版ではサンシャイン牧場や「みんなの農園」といった、牧場や農園を育てていくアプリが人気だ。原田氏はモバイル版についても、育成系ゲームなどがまずはヒットするだろうとみている。ただし、「エンターテインメント系のサービスは瞬発力や爆発力があるが、人気は短期に終わる傾向がある。その後はスケジューラなどのツール系サービスが使われていくようになるのではないか」と予測した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力