報道によれば、Googleはまもなく、音楽に関する取り組みを発表する計画だという。これは今のところ同社が「OneBox for music」と呼んでいるサービスで、楽曲の試聴やアーティストの略歴、写真や画像、動画を提供するものだ。
ただし、同社がダウンロード販売や定額制音楽サービスを開始することはないとみられている。
TechCrunchは米国時間10月21日、Googleが音楽事業に参入すると報じ、同社が実際に立ち上げるのは音楽関連のサービスだと述べた。ただし今回の件について詳細を知る情報筋は、この報道は必ずしもOneBox for musicの本質を表すものではないとしている。
この音楽サービスは10月第5週のどこかの時点で発表されるとみられており、複数の情報筋によれば、音楽サイトの「Lala」や「iLike」へのリンクを盛り込むことで、楽曲を購入する手段を提供するという。4大レコード会社すべてが参加すると、情報筋は述べた。
今回の取り組みは「Google Search」から派生したサービスで、音楽ファンが好きなアーティストをオンラインで検索する際に求める可能性のある、あらゆる情報をまとめて提供することを目指しているという。
OneBox for musicの仕組みとしては、たとえばU2やColdplayなどのアーティスト名を入力すると、そのアーティストの写真のサムネイル画像や関連情報、視聴可能な楽曲のリストが見つかるイメージだと、情報筋は説明した。
CNET Newsで筆者と同僚のStephen Shankland記者によると、OneBoxとは、「付加情報を盛り込んだ検索結果」を表す際にGoogleが使う名称だという。同記者によると、Googleは「(OneBoxという)気の利いた小さな入れ物の中に、ハイパーリンクを張った青字の文字列以上のものを詰め込む」とのことだ。
現時点でOneBoxに対応した検索結果が得られるのは、動画や金融情報、天気といったカテゴリーだ。音楽向けのOneBox for musicでは、より充実した検索結果を提供するとみられる。
Googleの関係者は10月21日、「当社はうわさや憶測についてコメントしない」と述べた。
いずれにせよ、今回のアイデアはGoogleにとって音楽事業への重要な一歩になると思われる。加えて、Lalaや、先ごろMySpaceが買収したiLikeの先行きを確実に明るくするはずだ。
Googleは、アーティストに関する情報を探している可能性のある音楽ファンが主要な音楽サービスにたどり着く前に、これらのユーザーを取り込むことができる有利な立場にある。今回の新サービスが開始されれば、こうしたトラフィックの一部を取り込むとともに、同社が望む方向に誘導することも可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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