Facebookが、リベラル系ニュース集約サイトのThe Huffington Postと提携し、「Facebook Connect」を同ニュースサイトに正式に組み込むことを承認した。
HuffPost Social Newsと名付けられたこの新しいサイトでは、ユーザーのFacebook上の友達が推奨またはコメントしているThe Huffington Postのニュース記事を集約したり、逆にそのユーザーがThe Huffington Postで読んでいるものを友達のFacebookプロフィール上で共有したりできる。
このコンセプトは、The New York Timesが2008年に始めた共有サービス「TimesPeople」に近いものだ。
「われわれの目的は、HuffPost Social Newsを、Facebookユーザーが、好きなニュースでも嫌いなニュースでも友達と共有できる中心的な場所にすることだ。また、ニュースへの関心が高く友人と興味を共有したいと考えているような、熱心で知識の豊富な読者を求めているマーケティング関係者の注目も集めるはずだ」と、先ごろThe Huffington Postの最高経営責任者(CEO)に就任したEric Hippeau氏はリリースで述べている。
Facebook Connectがこのような形で利用されるのは異例と言える。通常Facebookが、開発者APIに関してサードパーティーサイトと正式な提携関係を結ぶことはあまりない。また、今回の提携について言えば、なんらかの注視を集める可能性もある。政治ニュースサイトとしてスタートしたThe Huffington Postは、その後他の分野の記事も網羅するようになったが、党派色が強い(中道左派の評論家であるArianna Huffington氏が共同設立者だ)点だけではなく、記事を書くブロガーのほとんどが無報酬である点でも論議を巻き起こしており、さらには、利用料を必ずしも支払わずに、サードパーティーのコンテンツに依存しすぎているという批判も出ている。
だが、Facebookでは、少なくともニュースを活用するためのサイトのモデルという点に関する限り、The Huffington Postを評価しているようだ。
「The Huffington Postは、人々がいかにニュースを見つけ、自分のものにするかという点で大きな変革をもたらしている。Facebook Connectを組み込むことで、HuffPost Social Newsはニュースをこれまでよりはるかにソーシャルな体験にするための道を開いているのであり、Facebook上の友達のネットワークを通じてニュースや現在の出来事を共有、選別する新しい手段をもたらすものとなる」と、Facebookの最高業務責任者(COO)であり、政界での経験も豊富なSheryl Sandberg氏はリリースで述べている。
ニュース業界が今新しいアイデアを求めていることはあきらかであり、Facebookとしては、今回の提携がある種ニュース業界における先例となり、いずれ他のメディア企業もこれに倣うようになることを期待しているようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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