Googleは米国時間8月5日、「Google Radio Automation」事業をWideOrbitに売却したと発表した。WideOrbitは、メディア企業向けにビジネス管理ソフトウェアを提供する会社である。
今回の売却には、「Google Radio Automation」や「Maestro」「SS32」など、Googleのラジオオートメーション事業の全資産が含まれていた。
ラジオオートメーションは、放送局がカスタマイズ可能なソフトウェアを通して、音楽や広告などのコンテンツを管理しプログラムするのを支援する。MaestroとSS32は、多くのラジオ局が利用するオートメーションシステムだ。
1999年創業のWideOrbitはサンフランシスコを拠点にしており、放送局やケーブル会社にビジネスソフトウェアを提供する代表的な企業の1つと見なされている。WideOrbitは、コンテンツから広告、料金請求までを自動化する数種類の製品をメディア企業に提供している。
「製品提供を拡大し、ラジオ放送局に最も高度で包括的なソリューションを提供するというWideOrbitの戦略にとって、Google Radio Automationの買収は非常に重要である」とWideOrbitの創業者兼最高経営責任者(CEO)であるEric Mathewson氏は声明の中で述べた。「今回の買収は、WideOrbitラジオとGoogleラジオオートメーションの両方の顧客に大きな利益をもたらすだろう」(Mathewson氏)
Googleは、インターネット広告事業拡大の一環として、数年前にラジオ広告事業に参入した。2006年には、自動化された広告システムを持っていたラジオ広告会社のdMarc Broadcastingを買収した。当時、一部の業界専門家は、Googleがこのニッチな市場で成功を収めることができるのかどうか疑問を呈していた。
結局、そうした専門家の予想は正しかったようだ。Googleは2月、Radio Automation事業を売却して放送ラジオ事業から撤退し、それに伴って40人の従業員を解雇すると発表した。
売却時、Google Radio Automationには約3600人の顧客がいたが、それらの顧客はWideOrbitに移行する必要がある。Googleによると、「Google Radio」の従業員もWideOrbitに移籍するという。
売却に関する金銭面での条件は明らかにされなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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