Google幹部らは最近、21世紀のジャーナリズムについてかなり多くの時間を割いて話し合っている。そして米国時間5月11日、同社がその分野に投資することを検討中であるという報道が明らかになった。
FortuneとWashington Postは、GoogleがNew York TimesとWashington Postの両社と、共同事業として可能性のある分野や、さらには投資についても話し合っていると報じている。Washington PostのHoward Kurtz氏は、Washington Postの従業員で、かつてはマネージングエディターを務めていた同僚のPhilip Bennett氏の発言を引用して、Googleは同社幹部らと「オンラインでニュースを作成し、提供するためのよりよい方法について」議論していると述べている。Bennett氏は現在、Washington Post Companyにおける今後のニュース事業に関する分析に従事している。
これが何を意味するのかは明らかではないが、議論は「新しいウェブページの開設からジャーナリストや読者のための技術的ツールにまで及ぶ」とKurtz氏は記している。Google関係者はMediaMemoに対し、「これは非公式な会合であり、人々を惹きつけるオンラインコンテンツからパブリッシャーが収益を得られるようにするための創造的な新しい方法を模索するために、われわれは常に話し合いを持っている」と述べた。
これとは別にFortuneは、GoogleがNew York Timesから財政的出資を持ちかけられ、慎重に検討した後に、結局断ったと報じている。MediaMemoは、New York Timesの従業員は11日に開かれた会合で、Washington Postが検討中のものとおそらく同様の共同事業について、同社もGoogleと議論中であることを伝えられたと記している。
Googleは独自のコンテンツを生成するという考えを常に一蹴してきており、そのことから単純に考えるとNew York Timesに出資するとは考えにくい。しかしGoogleは明らかに多額の投資資金を有しており、また、情報に対する世界の需要の中心に君臨し続けたいという強い野望を抱いている。
出版業界の一部には深い敵意を抱く者もいるが、健全なメディア企業に対しては、Googleは間違いなく多大な関心を抱いている。結局のところ、これらの企業が生成するウェブコンテンツに対する検索をしっかりつかむことが、Googleに多大な収益と、そして大きな力を与えたのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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