Googleは米国時間10月29日、プロバイダーとしての「OpenID 2.0」プロトコルへのサポートを発表し、ウェブサイトの所有者に対して、ユーザーが既存のGoogleアカウントを用いてログインや新規アカウントの登録を行えるようにするための手段を提供する。さらに重要なことは、こういったユーザーが、関連するアカウント情報すべてを1カ所で集中的に管理できるようになるということである。
この新しいログイン方式は、まだすべてのウェブサイト所有者が利用できるというわけではない。Googleは同方式を利用したい開発者に対して登録フォームを用意し、URLとOpenID認証などを入力することで利用申請できるようにしている。この新システムのサービスはPlaxoとZohoのサイトですでに利用可能になっており、Zohoは同様のサービスを4月半ばから提供している。
しかし、すでに指摘されているように、これは厳密なかたちでのOpenIDではない。Microsoftが28日にProfessional Developers Conference 2008(PDC 2008)で発表した同社のOpenID対応方式では、ユーザーが識別子として特定の「OpenID URL」を入力することを可能にしている。また、Googleのこの分野への進出は、厳密に言えば、プロバイダーとしてであり、Googleアカウントを取得しているユーザーへの利便性を高める一方、他のプロバイダーのOpenIDを持っているユーザーがGoogleのサービスにログインすることはできないままである。
それでも、OpenIDの賛同者は当惑する必要はない。Googleが自社のサイトを他社のOpenIDでログインできるようにしていないからといって、当面そうならないということにはならないのである。GoogleのEric Sachs氏は、同社がOpenIDと認証管理サービスの「OAuth」を統合しようと取り組んでいるところだと述べており、それはつまり、個人情報管理面でまだ取り組みが続くことになるということを意味している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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