Googleは、新たな開発者向けプログラムを通じて、ウェブブラウザ「Chrome」の最新バージョンの試用を勧めることが可能になり、その初のアップデートの提供も開始された。
Chromeの最新バージョンを入手したければ、Google Chromeの「Dev Channel」サイトより、「Google Chrome Channel Chooser」ソフトウェアをインストールすればよい。Google Chrome Channel Chooserは、開発の最先端をいくChromeのビルドを導入するか、それほど頻繁にアップデートはないものの、より安定したベータ版を使用し続けるかを、ユーザーが自由に選択可能にする。
GoogleのChromeプログラムマネージャーMark Larson氏は、米国時間9月15日の夜中に投稿したChromeのメーリングリスト上で、「Google Chromeは、Dev Channelによって、自動的に早期のリリースバージョンへのアクセスが可能になった。ユーザーは最新のバグフィックスをテストし、開発段階の新機能にもアクセスすることができる。ほぼ毎週のように、われわれは最新ビルドをDev Channelへリリースし、これからGoogle Chromeで実現する機能を、ユーザーが事前にチェックして、フィードバックも受け付けていく予定である」と語った。
このプログラムを通じて提供された、初のアップデートのビルドは「1251」で、単に好奇心が強い人々にではなく、プログラマーや、進んで実験台になることもいとわない人々のために最適のビルドとなっている。
リリースノートによると、1251のビルドでは、MicrosoftのSilverlightソフトウェア、タブブラウザ、YouTubeや他のFlashプレーヤーでの動画再生、スケーラブルベクタグラフィクス(SVG)などに関連したバグの修正がなされており、暗号化されたウェブ接続が行われたサイト上では、テキスト情報の全文インデックス処理が隠されるようになった。また、ソフトウェアの起動時に、ネットワークやChromeのウィンドウ管理向けの、開発段階にある新技術を用いた機能を有効にするかどうかが選択可能になっている。
Google Chrome Channel Chooserのソフトウェアを導入後、ユーザーは、最新バージョンが入手可能かどうかを、Chromeの右上にあるスパナのアイコンをクリックして、「Google Chromeについて」を選択することで確認できる。もし新バージョンが提供されていれば、そのままアップデートを選択し、Chromeを再起動して、変更を適用する。
筆者は、「0.2.152.1」バージョンへとスムーズにアップデートできたものの、その後は、最新バージョンを入手できるのかどうか、確かめることができていない。ダイアログボックスを閉じるまで、何分も「Checking for updates…(アップデートを確認中)」の表示が出たままになるのだ。
Chromeはオープンソースプロジェクトであり、このことは、Googleが、Firefox、WebKit、Microsoftなどで実施中のプロジェクトをも活用できることを意味している。他のユーザーがGoogleをサポートできる可能性もあるのだ。リリースノート上では、「皆さまに感謝する」という文言が数カ所に登場し、外部のユーザーが実際にパッチを提出し始めているようだ。
このようにパッチを提供するには、プログラマーが、Googleに対しても著作権の適用を広げることが求められている。たとえば、提供時のオープンソースライセンスに変更を加えるなど、Googleが、Chromeのコードを自由に変更するのを許可することも意味している。
Googleは、引き続きリリースノートで、セキュリティ関連のChromeのバグ修正に関する詳細は明らかにしておらず、いくつかのリリースノート内のリンクは見当たらない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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