中山氏は「人の顔や車のナンバーには画像処理をかけて肖像権への配慮をしている。撮影中のトラブルとしては、撮影車両がオカマを掘られたこともありましたね」などと撮影秘話を紹介。現在の公開範囲は東京都の23区と多摩地区、横浜市、川崎市、名古屋市、大阪市、京都市、姫路市、福岡市だが、8月に17都市、9月に2都市を追加する予定だと発表した。また、詳細は未定だがロケーションビューのAPIを公開する予定もあるという。
最後に登場したヤフー地域サービス事業部企画兼技術リーダーの佐藤伸介氏は「ジオメディアとして注目すべきことは“ローカル検索市場”の広がりだ」と語る。佐藤氏によると検索の40%はローカル検索が占めており、事前プランニングに使用するユーザーが多いという。このようなニーズを満たすため、同社では6月4日に「Yahoo!地図」をリニューアルし14種類のサービスから拠点情報を集約、さらにYahoo!デベロッパーネットワークにおいてローカルサーチAPIを提供するといった取り組みを実施している。
ジオメディアの今後としては、空間情報を含む基本情報の集約や「UGC(User Generated Content:ユーザー制作コンテンツ)」による評判情報の集約、マルチデバイスによる検索が進んだ結果、検索ニーズが「事前プランニング」から「今現在の情報収集」へ変化すると予想する。
各社の講演が終了した後、1人あたり5分間での連続プレゼンテーション「ライトニングトーク」が開催された。テレマティクスサービス「CARWINGS」のサービス例を語った日産自動車 プログラム・ダイレクターオフィスの石川太一氏。iPhoneからも利用可能な「HotPepper for iPod touch」を開発したリクルート メディアテクノロジーラボの舩見高貴生氏。ゲームやアニメのアイデアを活かした「拡張現実(Augmented Reality:AR)」に注目しているというKBMJの佐藤伸吾氏。Wiiリモコンを固定しライターの火で操作するインターフェースを紹介したリクルート メディアテクノロジーラボの寺井周平氏。それぞれ限られた持ち時間を駆使したプレゼンテーションが展開され、イベントは盛況のうちに幕を閉じた。
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