YouTubeは、ちょうどうわさにもなっていた「YouTube Screening Room」の開設を正式に発表した。米国時間6月19日に、YouTubeが動画の時間制限を撤廃して、標準の10分間を超える長編動画の提供を、より広範囲に認め、プロフェッショナル映画の配信を開始するとのニュースが広まり始めた。YouTubeは、高品質の作品を同サイト上で提供すべく、映画監督に積極的なアプローチをかけている。YouTube Screening Roomでは、アカデミー賞受賞作やノミネート候補を含む、4本の短編映画が公開されており、そのデビューを飾っている。
YouTubeが短編映画に加え、もっと長編の映画を提供する準備も着々と進めているのかどうかは、現時点では定かではないものの、その実現に向けて動き出している可能性は十分にある。YouTubeの公式ブログには、「世界中の映画を、それに見合った観衆に向けて配信できるプラットフォームとなる、YouTube Screening Roomの発表を本日行います」とのアナウンスが記載された。この発表から推察するに、YouTube Screening Roomは、単に短編映画の提供に限定されることはなさそうだ。
YouTube Screening Roomにより、あまり多くの視聴者を獲得できていない映画や、そもそも一般公開すらされていなかった映画に、大ヒットのチャンスが生まれることになる。幅広く公開されるというメリット以外の、映画監督などに支払われる金銭面の契約条件などは、YouTubeからは明らかにされていない。
YouTube Screening Room上で提供される映画には、その映画や映画監督の公式サイトへとジャンプしたり、映画のDVDやデジタルコピーを購入できるサイトへと誘導したりする「Buy Now」ボタンが表示される。リンクのいくつかは、まだ適切な場所にはジャンプしない。さらには、高品質の作品を購入できるという利点を除き、オンラインで無料で視聴した短編映画を、わざわざなぜ購入したいと願う人が存在するのか、筆者には少し理解し難く感じられる。だが、この試みが成果を上げると信じることにしよう。もし長編映画が提供されるようになれば、この購買ビジネスモデルは、より成功する可能性も高まるだろう。
映画ファンの筆者としては、YouTube Screening Roomという新たな試みがきっかけとなり、今後どのような映画が見られるようになるのかを、非常に楽しみにしている。すでに4本の短編映画がそろい、YouTube Screening Roomは良いスタートを切っている。独立系映画コミュニティーにとっては、大いに待ち望まれていた、ブレイクへの扉が開かれることにもなるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス