Mark Cuban氏はブログの中で、Googleの最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏が、GoogleはYouTubeで利益を上げる方法を見出していないことを認めたことについて触れている。これを読むと、同氏は少々舞い上がっているような印象を受ける。
Broadcast.comの創設者で、高解像度ケーブルチャンネルHDNetのオーナーでもあるCuban氏は、まるで「私の言った通りだ」とでも言いたげだ。
Cuban氏はブログの中で、「YouTubeを買収するなど愚かだとの宣言(をブログに投稿して)から2年が経つ」とした上で、「結局、YouTubeを買収してしまったGoogleは正気ではなかった(中略)今やYouTubeは、古くから言われる『売れば売るほど損するが、大量に売ることで損の埋め合わせをする』の典型例となっている」と述べている。
著作権所有者でYouTubeの批評家でもあるCuban氏は、YouTubeに関する議論に自身の感情をぶつけている。しかし、同氏の投稿で興味深いのは、YouTubeが抱える問題の原因がHuluにあるとしている点だ。Huluは、NBC UniversalとNews Corpが提供しているビデオポータルだ。
Cuban氏は、YouTubeの方がはるかに大勢の視聴者を抱えている点は認めつつも、Huluは2つの重要な点でYouTubeを「凌いでいる」と主張する。その2つとは、ビデオ1本当たりの売り上げと、ユーザー1人当たりの売り上げだ。
Cuban氏は、「Huluには1つだけ、YouTubeに比べ圧倒的に有利な点がある」とし、さらに次のように続ける。「Huluには、同サイトに投稿されたすべてのビデオの内外に掲載可能な広告の販売権を有する。Huluは顧客が喜ぶように、広告を組みあわせてパッケージ化するなど、いろいろな売り方ができる。一方のいYouTubeは、投稿されているビデオのうち、同社がライセンシング契約を結んでいるごくわずかなビデオにしか広告を掲載できない」
Cuban氏は、2009年にはHuluが総売り上げでYouTubeを凌ぐと予想している。
そのために、Huluはどれくらいの売り上げを上げる必要があるのか。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」