The New York Times紙の報道によると、Associated Pressが記事引用の「公正な使用」について、問題を提起しているという。
Associated Pressのバイスプレジデント兼戦略プランニングディレクターで熟練のジャーナリストでもあるJim Kennedy氏は、一部のブログとコンテンツが、わずかな数の単語で内容を要約するのでなく、「記事の本質」に関わる抜粋をしているとして対立の姿勢を見せている。Associated Pressは今後、自社ニュース記事の引用や抜粋に関するガイドラインを設定する計画だ。
「公正な利用」の意味やどの程度の抜粋なら適正かについては、定義があいまいだ。だが、ブロガーのほとんどは常識の範囲で記事を引用し、主張箇所にリンクを貼っている。もっとも、私自身も、CNET News.comの記事が別のサイトでそっくりそのままコピーされているのを発見したことがあるが、これは例外で、明らかに著作権侵害になる。
Kennedy氏は、インターネットの精神とはリンクだと述べている。だが、引用を抜粋することでもあると思う。基本的に、ウェブはコンテンツの「再工場」であり、ここでは新しい素材は古い部分を除外し、リンクとスニペットで情報の「くもの巣(ウェブ)」にネットワークを張るのだ。
Associated Pressであろうと、ほかのオリジナルコンテンツの作成者であろうと、インターネットで簡単に見つかる既存のコンテンツを部分的には使っている。ウェブの再工場に参加するか、社会からつまはじきにされるか、選択肢はこの2つではないかと、筆者は思うのである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力