MySpaceにとってはほっと一息だ。米連邦控訴裁判所は先週、テキサス州オースチンの10代の少女がMySpaceで出会った男に性的暴行を受けたことについてMySpaceの責任を問えないとの裁定を下した。
その少女(訴訟ではJulie Doeという名前で呼ばれていた)は、2006年5月にMySpaceで知り合った19歳のPete Solis氏から性的暴行を受けた後で、最初に母親(Jane Doeという名前で呼ばれていた)とともに訴訟を起こした。テキサス州裁判所に提起された訴訟は、MySpace、親会社のNews Corp.、そしてSolis氏を相手取ったものだった。MySpaceに対する申し立ては詐欺、過失、重過失、過失による不実表示などであり、被害者親子は、MySpaceはそもそも少女のような若いユーザーがプロフィールを作成できないようにするテクノロジを導入しておくべきだったと主張した。
しかし、第5巡回区連邦控訴裁判所は米国時間5月16日、被害者親子はこの訴訟(すでに一審で棄却されている)でMySpaceを相手取ることはできないとの裁定を下した。Edith Clement Brown判事は裁定で「ウェブサイトが公開したユーザー作成コンテンツによって被害を受けたと不服を申し立てる当事者は(中略)そのコンテンツを作成した第三者のユーザーを訴えることができるが、そうしたユーザーがオンラインでコンテンツを公開することを可能にしているインタラクティブコンピュータサービスを訴えることはできない」と断言した。
裁判所は少女を保護するのはMySpaceではなくて保護者の義務だったと判断した。
問題の暴行がサイト上のやりとりによって誘発された現実の暴行ではなくて、MySpaceにおける実際の嫌がらせから派生した暴行だったならば、被害者親子の申し立てに対する審理は今なお継続していたかもしれない。少女がオンラインで嫌がらせを受け、Solis氏のプロフィールをMySpaceに報告したのに、MySpace側の対応が十分でなかったか遅かったというなら話はかなり違っていただろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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