最終更新時刻:2008年10月10日(金) 23時50分

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次世代モバイル放送サービス「MediaFLO」、実用化に向け原宿で実験開始

高瀬徹朗

2007/11/27 20:52  

 次世代モバイル放送サービスとして注目される「MediaFLO」の国内導入に向けた活動を行うメディアフロージャパン企画はこのほど、MediaFLO無線局の実験局免許を取得。11月27日より東京渋谷区のKDDIデザイニングスタジオで実証実験を開始した。

 MediaFLOは、米Qualcommが開発した携帯電話向けマルチメディア放送配信サービス技術。周波数利用効率の高さなどで優れており、2007年3月より米国内でサービスが開始された。日本ではアナログ放送が終了する2011年7月以降、空いた周波数を利用するサービスの候補のひとつとして挙げられている。KDDIとQualcommの共同出資会社であるメディアフロージャパン企画などが中心となり、事前の普及活動に務めている。

メディアフロージャパン企画代表取締役社長の増田和彦氏 MediaFLO対応端末を手に説明するメディアフロージャパン企画代表取締役社長の増田和彦氏

 今回の実証実験では、2006年10月から5カ月間にわたって実施された基礎実験の成果をもとに、MediaFLO波を使用した屋内での電波伝搬状況、実験用番組での画質・音声品質やザッピング利用時における切り替え機能、各種サービスのアプリケーション動作などを確認する。また、実験場となるKDDIデザイニングスタジオには複数台の端末が展示され、うち数台を来場者が直接操作できる「お試し端末」として利用する。なお、端末はすでに米国での販売実績を持つサムスン電子とLG電子のほか、日本メーカーとして京セラとシャープが提供する。

 展示するサービスは地上波やワンセグと同様の映像配信と、株価情報などのデータ放送の2種類。商用時点ではさらにユーザーの要望に応じて配信するタイムシフト型コンテンツやダウンロード型コンテンツも提供したい考え。

 メディアフロージャパン企画代表取締役社長の増田和彦氏は、今回の実証実験について「さまざまな技術的検証とともに、(来場者の直接操作を通じた)ユーザーの評価を集めたい」とし、アナログテレビ跡地をめぐる周波数争奪戦において欠かせない「ユーザーの声」収集に一定の比重を置く考えを示した。

注目の「国内コンテンツパートナー」

 今回の実証実験では、実験用番組を提供する複数の国内コンテンツパートナーが参加。NHKの番組制作などを行うNHKエンタープライズ、BS・CSの映画専門チャンネルであるスター・チャンネル、吉本興業によるお笑い専門チャンネル「よしもとファンダンゴTV」の番組制作を手がけるよしもとクリエイティブ・エージェンシーなどさまざまなジャンルのコンテンツホルダーが名を連ねる。

 2011年7月以降の周波数跡地争いを巡っては、フジテレビやスカイパーフェクト・コミュニケーションズらが強力に推進するモバイル端末向け放送サービス「ISDB-Tmm」が最大のライバルと見られており、米国を本拠とするMediaFLO側にとって国内コンテンツホルダーの確保は最大の難所と見られていた。

 そうした状況下においてNHK関連会社や大手CS放送事業者が一定の協力姿勢をとったことは普及活動の成果と考えることができそうだが、協力社として手を挙げたあるCS放送事業者は「(ISDB-TmmとMediaFLOの)どちらがビジネス的に優れているという段階ではない」とあくまでフラットな立場を強調。コンテンツ提供は実証実験への協力に過ぎないとの考えを示している。

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