Microsoftは米国時間8月22日、「Windows Live」サービスのモバイル版を、携帯電話における競争関係をよそに、主要なライバル企業の1社であるNokiaの携帯電話に搭載するという契約を交わしたことを発表した。
この契約によりNokiaは、2007年中に同社の上位機種である「Series 60」に「Windows Live Hotmail」と「Windows Live Messenger」の提供を開始する予定である。その後、2007年中または2008年初めには、「Series 40」の機種にもこれらのサービスを提供する予定。サービスは最初は無料提供だが、その後は有料となり、両社で売り上げを分配するという。
Microsoftのオンラインサービスビジネス担当バイスプレジデントであるSteve Berkowitz氏は、「われわれは市場がどこにあるかを見ている」と述べた。「Nokiaは最大の携帯機器メーカーだ」(Berkowitz氏)
両社が協力的な姿勢を見せたのは今回が初めてではない。Nokiaは、以前からMicrosoftの「ActiveSync」技術のライセンス供与を受けて電子メールサーバ「Exchange」への接続に利用している。2007年8月に入ってから同社は、Microsoftのモバイルデジタル著作権管理技術である「PlayReady」のライセンス供与も受けていると述べた。また同社のモバイル検索サービスには、Microsoftの「Live Search」が含まれている。
Berkowitz氏によると、Microsoftは引き続き、Windows Liveサービスの自社の「Windows Mobile」OS向けのバージョンや、あらゆる種類の携帯電話上で動作可能な軽量版のWAP(Wireless Application Protocol)バージョンを開発する予定であるという。
Appleの「iPhone」向けのサイトを開発する予定はあるかという点については、Berkowitz氏は「iPhoneの販売次第では、あり得るかもしれない」と皮肉ってみせた。
同氏は、Microsoftはいつでも市場と顧客の要求に対応するつもりでいると付け加えた。「市場が要求するところがわれわれが投資すべきところである。Nokiaがそのよい例である」と同氏は述べた。
両社によると、今回の契約に関しては1年以上も前から協議されてきたという。
Nokiaのマルチメディアエクスペリエンス担当バイスプレジデントであるNigel Rundström氏は、「少し時間がかかったが両社ともに学ぶところがあった」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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