Google Gearsを通してオフラインアクセスが可能になる最初のアプリケーションは、同社RSSリーダのGoogle Readersが予定されている。ブラウザプラグインのインストール後、RSSコンテンツをオフラインで読むことが可能になり、オンライン時にRSSフィードが同期される。
今回の発表の一部としてGoogleが明らかにしたところによると、オープンソースブラウザ「Firefox」の開発元であるMozilla Foundation、Flashの開発元であるAdobe Systems、そして、「Opera」ブラウザの開発元であるOperaらがGoogle Gearsへの支持を表明しているという。
Googleは、Google Gearのコードを公開することで、コンシューマー向けプラグイン公開前に、開発者からフィードバックを得ることを期待している。
Google Gear自体は、ブラウザで稼働するローカルウェブサーバ、データ保存用オープンソースデータベース「SQLite」、複数のJavaScriptジョブを並列に実行するためのブラウザエクステンション、という3つのコンポーネントで構成されている。
このアーキテクチャを使えば、利用しているネットワークが不安定な場合や、ウェブサーバがダウンした場合でも、ウェブアプリケーションの使用が可能となる。JavaScriptで書かれた複数のスクリプト、つまり、スレッドを実行できる能力をブラウザに持たすことで、ブラウザがロックされる可能性が低くなる。
「Googleとしては、ネットワークにつながっている時でもローカルデータから基本的に稼働するアプリケーションを作りたかった。その理由として、接続状態の定義や検知が非常に難しい点がある」とUpson氏は述べた。
ローカルにあるSQLiteのデータベースのサイズは小さいが、ギガバイトレベルのデータを保存できる。ただし、Google Gearsの設定上、ウェブアプリケーションプロバイダーは、ローカルにデータを保存するためには、ユーザーからの許可が必要となる予定だ。
Googleでは、SQLiteにフルテキスト探索を加えるための作業を既に開始している、とUpson氏は述べる。
ウェブアプリケーションをオフラインで稼働させるための取り組みは他社でも始まっているが、一般的に広く使われる手法には依然欠いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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