NTTは8月7日、個人ユーザーが撮影、創作したオリジナル動画をオンライン上に公開できる動画共有のサイト「ClipLife」のトライアルを8月28日に開始することを発表した。
ClipLifeは、NTTコミュニケーションズ、NTTレゾナントと共同で提供するサイトだ。メールアドレスを登録すれば、動画ファイルのアップロード、インターネット上への公開ができる。利用は無料だ。ユーザーは、ClipLifeに登録された動画を自由に閲覧できるほか、ブログや自分のサイトに気に入った動画のリンクを貼り付けることができる。貼り付けた動画は、そのブログ上で再生が可能だ。
また、インディーズ音楽のコミュニティサイト「muzie」で提供しているインディーズ音楽や、短編作品の動画配信を行う「短編.jp」のクリエイター作品、学校や教育機関の映像作品など、パートナーサイトによる動画コンテンツのアップロードも予定されている。
NTT 第三部門プロデュース担当 担当部長の仲西正氏によると、トライアルということもあり、特定の目的を設定せず、自由に動画を公開できるようにする予定だという。投稿できる映像については特に規定を定めていないが、ファイルの容量はおよそ100Mバイトまでとしている。対応ファイル形式はMPEG-4を基本に、順次拡大していく予定だ。
アップロードされた動画には、投稿者の意図にかかわらず第三者の著作権を侵害する情報や、公序良俗に反する情報が含まれる可能性がある。そのため、NTTのメディア処理に関する研究開発成果を活用して、不正なコンテンツのチェックを低コストで実現できる運用技術の確立と、ノウハウの蓄積も実施する予定だ。著作権者から提供される映像や、過去に不正と判定された投稿映像との同一性を判定するメディア探索技術や、映像中の情報を自動抽出して人手による判定作業の短時間化を図る映像内容理解技術などの有効性を検証する。
なお、動画には「Creative Commons」に基づいて段階的な利用制限をかけることができる。たとえば、商用利用可能、改変許諾可能、複製可能などといった制限を動画ごとに設定できるため、利用や改変が許諾されている動画を組み合わせて新しい動画を作成し、それを公開するといったことも可能だ。これによりクリエイター、学校、企業なども安心して動画コンテンツを提供、活用できるとしている。
さらに、NTTサイバーソリューション研究所が開発した、映像の音声の大きさや高さ、速さをから動画のハイライト部分を自動抽出しフィードを配信する「チョコパラTV」、映像にコメントやトラックバックが可能な「チョコパラSSS」などとの連携も予定している。
NTTでは今後、投稿や検索、視聴、コミュニケーション機能といった第三者を介した創造的利用に必要な機能を提供し、利用者間でのビジネス検討を支援していくとしている。
ClipLifeサイトのトライアルは2007年2月までの半年間の予定。今後は、コミュニケーションの活性化、アフィリエイトサービスの提供などを検討しつつ、ビジネス化を進める。
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