StumbleUponは、ハイテク界でうまい具合に成長する足がかりを得たようだ。
創業から4年のStumbleUponが開発しているブラウザ用プラグインは、人気のあるウェブサイトをユーザーに推薦する機能を備える。こうしたサイトは、ユーザーがあらかじめ設定した好みのカテゴリー--写真、科学、クールなガジェットなど--に基づいて選ばれ、各カテゴリー内のStumbleUponコミュニティーに属する他ユーザーからの支持も反映される。これはまるで、自分の好みを知っているWeb用リモコンを使って、チャンネルをザッピングするようなものだ。
Mozilla Foundationの「Firefox」ブラウザでこのプラグインを利用している登録ユーザーは、今や100万人を数える。FirefoxはStumbleUponの主要な対応ブラウザの1つだが、同社によると、このユーザー数は2006年5月にFirefoxで利用できる機能を改良した結果だという。また、来週には、Microsoftの「Internet Explorer(IE)」で利用できるプラグインが公開される予定だ。IEはブラウザ市場の大部分を占めるため、同社は数百万人単位で利用者が増えることを期待している。
このような取り組みを通じて、 StumbleUponはおすすめサイトのデータベースを強化し、登録ユーザー数を増やして、効果の高いターゲット広告の販売増を目指していると、同社の設立者でチーフアーキテクトを務めるGarrett Camp氏は述べた。
「私たちは、ユーザーが(StumbleUponを使って)ウェブページに出会う時に、(ウェブページで)広告が表示される新しい広告システムを開発した」とCamp氏は語る。同氏は、テレビのコマーシャルに似ているが、ユーザーの興味に絞り込む手法をとっていると説明した。
プラグインにまつわるこれら全ては、シリコンバレーの複数の著名ベンチャーキャピタリストがStumbleUponに投資してから数カ月後に実現した。この投資は、StumbleUponが初めて外部から受けたものだ。投資家の中には、初期のGoogleに投資したRam Shiram氏とRajeev Motwani氏、および初期のAskJeevesに投資したRon Conwayなどが名を連ねている。Camp氏は、調達したベンチャー基金の額を明かさなかったが、数百万ドル規模に達したと述べた。
StumbleUponの動きは、いわゆる「ソーシャルサーチ」をめぐるネットの流行に乗ったものだ。ソーシャルサーチのサイトでは、ユーザーコミュニティーの力を借りて、写真、ニュース、動画などの検索結果を蓄積し、発展させている。「Flickr」や「del.icio.us」などのサイトは、写真やウェブサイトにタグを付けて共有するサービスの草分けだが、その後多数のドットコム企業が出現して彼らの後を追いかけており、コミュニティーがふるい分けたウェブ検索のメリットを証明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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