米上院商務委員会で広範な通信関連法案、Communications, Consumers' Choice and Broadband Deployment Act(消費者の選択とブロードバンドの展開に関する法)に関する議論がスタートしたが、初日はネットの中立性に関連した投票は一切行われることなく終了した。
だが米国時間6月22日、民主党員らと、ある共和党員は、インターネット企業や消費者団体が要求する(コンテンツやサービスの)差別を禁じる指令を取り込むことを主張したのに対し、多くの共和党員は既存の法案原文に手を入れることは法案全体をだめにすることにつながりかねないと難色を示すなど、意見が分かれた。
委員会は、わずか2時間の議論を行った後に議場投票し、審議の持ち越しを決定した。委員会の会長Ted Stevens氏(アラスカ州選出、共和党)によると、法案に関する議論再開は27日になるという。もし委員会がこれを承認したとしても、上院全体の議論、そして最終投票というステップを踏まなければならない。
「私の望みは、われわれの前に置かれたこの問題に関して、引き続き妥協点を探ることだ」とStevens氏は述べる。すでに、同法案がカバーする多くのトピックスについて200以上の修正案が挙がっており、これを検討する必要もある。
だが、ネットの中立性については「法案原文に固守したい」とStevens氏は言う。この法案は「ネットユーザーの権利章典」の確立につながり、この分野で新しい法律を作ることなく、連邦通信委員会(FCC)に、これを侵害する人に罰金を科す権限を与えることになるからだ。同法案に書かれた9つの規定には、「消費者は、合法的な全てのコンテンツの利用や掲載、また全てのウェブページ、検索エンジン、アプリケーション(音声、映像プログラムも含む)へのアクセス、および、その運営が認められる」「(消費者は)合法的なあらゆる機器をネットワークに接続できる」などとある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」