どんな企業サイトもRSS対応に--起業したサイドフィードの初サービス

藤本京子(編集部)、別井貴志(編集部)2005年08月24日 10時00分

 サイドフィードは8月24日、どんなウェブサイトでも簡単にRSSの配信が可能になる企業向けサービス「RSSフィード.cc」(ベータ版)を開始した。正式版は9月末に公開する予定だ。

 このサービスは、同社が法人化される以前の2004年1月より、個人向けに提供しているあらゆるサイトのRSSを配信可能にするサービス「MyRSS.jp」のエンジンを企業向けに再構築したものだ。MyRSS.jpは、当時サイボウズにてプロダクトマネージャーを務めていた赤松洋介氏が趣味で作ったものだったが、現在1万人以上のユーザーを抱え、4万以上のサイトをRSS化している。同氏は8月1日付けでサイドフィードを設立し、代表取締役に就任した。RSSフィード.ccは、法人化初のサービスとなる。

 RSSフィード.ccでは、まずRSSを配信したいウェブページのURLを入力して登録する。このウェブサイトはブログで構築されていない一般のHTMLで作成されたサイトでいい。登録すると、RSS1.0と2.0に対応した短いHTMLコードが出力されるので、どちらか一方(通常は2.0)を自社サイトのHTMLコードに付け加えれば、RSSのリンクがサイトに表示される。

 RSSフィード.ccは、登録したページ(チャンネルと呼ぶ)に含まれるテキストリンク(アイテムと呼ぶ)を定期的に自動チェックしてRSS化し、そのタイトルとURLをRSSフィードとして配信する。自動チェックの更新間隔は、「30分」「1時間」「12時間」「1日に1回」、「自動更新しない」などのいずれかから選択する。

 チャンネルには、タイトルとURLの他にも概要、作成者情報、企業ロゴなどの画像を設定したり、変更したりできる。アイテムは件数指定(最大過去30件の記事)および期間指定(最大過去180日以内の記事)が可能で、手動で追加、変更もできる。

 また、独自のログ解析エンジンにより、RSSリーダー別の購読者数を算出し、グラフで閲覧する分析機能も付いている。

 赤松氏は、「ブログなどの個人メディアが発展する中、これからの企業サイトではRSSフィードを配信することがごくあたりまえになっていくと考えている。メールマガジンなどとは異なり、RSSはユーザーが必要に応じて手軽に購読できることが大きな利点だ」としたうえで、「しかし、既存のウェブサイトをいきなりすべてブログ化することは難しく、RSS化するにはこれまで以上に煩雑なサイトの更新作業が必要となるため、まだ多くの企業サイトでは対応していないのが実情だ」と見ている。

 こうした背景から、簡単に比較的低コストで企業がRSS対応できるサービスを生み出したわけだ。赤松氏は「プレスリリースやキャンペーンページなどに設置して、既存のウェブサイトを大幅に変更することなくRSSに対応することで、企業のウェブマーケティングに役立ててほしい」としている。

 RSSフィード.ccは、60日間無料で利用できる。その後の価格は、スタンダードプランが初期費用なし、半年契約の場合が半年間で9万9800円(税別)、年間契約の場合が年間17万8000円(税別)。いずれもRSSフィードの購読者数1万人までの料金だ。このほか、期間限定で、はじめてプランも用意されており、最初の1年間の利用料金が7万9800円(税別)となっている。ただし、利用開始から半年以内にRSSフィードの購読者数が1000人を超えた場合は、半年経過後に「スタンダードプラン年間費用」との差額である9万8200円(税別)を支払わなければならない。

RSSフィードの設定画面。企業のロゴを入れることも可能だ。

自動更新の設定画面。RSS化する範囲や、指定したキーワードが入ったリンクをRSS化しないことなどが設定できる

ログは、購読者数とヒット数を棒グラフで閲覧できるほか、RSSリーダーごとの購読者数も閲覧可能だ。ログデータはダウンロードもできる

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