Googleは、さまざまなウェブサイトが配信するニュースフィード用の広告を販売し始めた。同社はこの試みを通じて、現在発展途中の新たな市場で首位に立つことをねらっている。
既報の通り、同社はGoogle AdSenseネットワークからのテキスト広告や画像広告を、RSS(Really Simple Syndication)やAtomフォーマットのフィードと組み合わせて配信するサービスのテストを密かに進めてきた。同社は今週になって、どのウェブサイトでも利用できるベータプログラムを始めたことを明らかにした。
Googleの広告事業は、2005年第1四半期に10億ドルを超える売上を記録し、売上全体の99%を占めるているが、同社はこの広告プログラムにさらに柔軟性を持たせようとしている。たとえば、同社は先ごろ、長年掲げてきたテキスト広告だけを認める方針を転換し、AdSenseネットワークに参加する各サイトへの動画広告配信を行うことを発表した。また、広告主が表示先のサイトを選べるようにし、各社のマーケティング担当者が要求していた自由も認めた。
この多様化は、独立系のウェブサイトやコンテンツ配信が爆発的に拡大しつつあることを受けた動きといえる。ブログやニュースアグリゲーションなどの新しいサービスが登場したことで、ウェブユーザーの間ではニュースのヘッドラインやエンターテインメント、ビデオ、一般の情報などをこれまでとは別の形で手に入れたいという欲求が高まっており、同時にこれらの新サービスがそうしたニーズを満たす恰好になっている。
Interactive Advertising Bureauによると、ネット広告市場は昨年33%という堅調な売上の伸びを記録し、全体の規模は96億ドルに達したという。そして、広告費の獲得競争が激化するなかで、Googleは新しい市場でライバル各社と首位争いを繰り広げている
Yahoo Search MarketingやKanoodleなどの他社もRSS広告の実験を進めている。
GoogleのAdSense for Feedsでは、同プログラムに登録したサイトが配信するニュースのヘッドラインやコンテンツの下に、テキストやバナー広告が表示される。この広告を表示させるには、サイト側が数行のコードを挿入する必要があり、またこの広告がクリックされた場合はGoogleが広告主から徴収した金額を両者が分配する仕組みになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス