神経毒をすばやく検知するためにナノサイズの分子を活用する方法を発見した高校生が、「Intel Science Talent Search」コンテストに優勝し、大学の学費をすべて負担してもらえることになった。
ニューヨークのハンターカレッジ高校に通うDavid Bauer(17歳)は、すべての神経毒で見かけられる酵素を識別し、人間に対する毒性を削減あるいは除去するために、蛍光性の水晶である量子の粒を利用する方法を発見した。同様の研究プロジェクトは、いくつかの国立研究所やQuantum Dotのような新興企業でも行われている。Bauerは学校のフェンシングチームのメンバーであり、リベリアの社会的平等実現のための基金を集める非営利組織(NPO)を設立した経歴の持ち主だ。
また準優勝になったのは、イリノイ州ハイランドパークにあるイリノイ数学科学アカデミーに通うTimothy Credo(17歳)で、同氏は1兆分の1秒の精度で正確に時間を計測する手法を開発した。これは、π中間子やK中間子、プロトン(陽子)のような光の二次粒子がプレート上を横切るのに要する時間の単位だ。
カリフォルニア州サクラメントにあるマクラッチー高校の17歳のKelley Harrisは、Z-DNAプロテインが特定のウイルスに対抗して演じる役割についての研究で3位に輝いた。彼女はスコットランド高地のダンスでも受賞経験がある。
60年以上前にWestinghouseによって始められたScience Talent Searchは、高校生を対象とした全国的な科学関連のコンテストで、この分野では最も古くからあり、一般に最も権威があるといわれるもの。過去の優勝者のなかには、5人のノーベル賞受賞者、2人のフィールズ賞受賞者、そしてMacArthur Foundationから研究資金を提供された数多くの研究者、そしてマイクロプロセッサの共同発明者であるMarcian "Ted" Hoffなどがいる。
Intelは、科学教育への貢献の一環としてこのコンテストを1998年から後援している。なお、国際大会は5月に開催される予定だ。
このコンテストの優勝者には、総額10万ドルの4年間にわたる奨学金が与えられ、2位と3位にはそれぞれ7万5000ドルおよび5万ドルの賞金が渡される。さらに4〜6位の入賞者は2万5000ドルを、そして7〜10位の入賞者は2万ドルをそれぞれ受けとる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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