米連邦地方裁判所は先週、カナダの薬局が競合他社Merckのコレステロール低減剤「Zocor」の名称を使用した検索エンジンキーワードを購入したことに対し、この行為は商標権の侵害には当たらないとする裁定を下した。これは過去の判例に矛盾する裁定である。
Merckは2005年、同社の商標である「Zocor」をウェブサイト上、または検索結果ページに広告付きリンクを表示させるためのキーワードとして使用したことが商標権侵害にあたるとして、複数のオンライン薬局を訴えた。同時に、これは商標価値の希釈化と虚偽広告にあたるとも主張した。
ニューヨーク南地区連邦地方裁判所は米国時間3月30日、商標価値の希釈化と虚偽広告についての訴えは受け付けたが、キーワードの購入に関する商標権侵害についての訴えを退けた。
この裁定は、Googleが自動車保険会社に「Geico」という言葉を広告キーワードとして販売したことを「商用目的の使用」とみなし、商標権の侵害とした判決と相反する。Geicoは2005年9月にGoogleと和解したが、Googleに対するほかの訴訟はまだ審理中である。
裁判所は、Merck訴訟の判決に際しGeicoの判例について言及したが、その理由には同意せず、今回の「Merck対Mediplan Health Consulting」訴訟では、被告が「Zocor」というキーワードを購入したことには不当性が全く無く、このような言葉の使い方は商標の「使用」にはあたらないと説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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