清涼飲料メーカーのキリンビバレッジは2月2日、著名人らによるセレクトショップ「Markers」(マーカーズ)を開設し、EC事業に本格参入することを発表した。
Markersは、料理家で自身のブランドのテーブルウェア、キッチン雑貨を展開する栗原はるみ氏をはじめとし、モデルの雅子氏やDr.コパなど、「Marker」と呼ばれる10人のガイドが愛用しているこだわりの“モノ”をエピソードなどを交えて紹介しているのが大きな特徴だ。ウェブサイトは雑誌をイメージした作りになっており、雑誌をめくる感覚でコンテンツを読むことができる。
「現在のECサイトの多くは、店舗数も多く、目的を決めて探しているときは便利だが、そうでないときは案外不便。ふだんの買い物で、目的買いは3割程度。7割はなにかおもしろいもの、自分の生き方やテイストを表現できるものを探している」(河内氏)と、品数で勝負するのではなく、セレクトショップとしてのEC展開を決めた理由を語った。
現在展開している製品は100品程度。うち25%はオリジナル製品で、CMで人気を博したキャラクター「生茶パンダ」なども購入できる。なお、商品を購入するには会員登録が必要になる。商品の一部にはアマゾンとのアフェリエイト製品も含まれており、一部の製品はアマゾンのサイトで決済することになる。
「清涼飲料メーカーとして、海外への進出、小岩井乳業やヤクルトとの提携など事業展開を行ってきたが、長期経営計画を立てる中で、2012年に目標としている1兆円規模を達成するために何ができるか考えた結果。ECは市場は年間流通額が2004年で5.6兆円に達している。一方で、主力の清涼飲料市場は、3.6兆円規模程度であり、EC市場は無視できないどころか大きなマーケットだ」(取締役 経営企画部長 河内 進氏)と参入した理由を語った。
半年はネット事業はテスト期間として展開するとしており、「やってみなければ分からない」として、状況を見て独立会社にするなどの判断をするとしている。
キリンビバレッジでは、2カ月で4万人、年間30万人の会員を目標にするとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」