ディー・エヌ・エー(DeNA)は1月24日、アフィリエイトプロバイダ「アフィリエイト2.0」(A2WS)の提供を開始した。Webサービスを利用してASPとしてアフィリエイトネットワークを提供する。既に同社ではWebサービスを使ったビッダーズアフィリエイトと、国内最大級の携帯電話専用アフィリエイト「Pocket Affiliate」提供しているが、大きな違いは商品やサービスの広告の掲載を希望する「広告主」(企業)にネットワークを開放したことだ。
アフィリエイト2.0は、広告主と広告を掲載して収入を得たいウェブサイトやブログ運営者などの「アフィリエイター」とをつなぐ。もっとも大きい特長は、広告主が書籍や音楽CD、DVD、チケットなどデータベース型の商材を一括して登録でき、その商品情報をWebサービス機能を利用してアフィリエイターに提供できることだ。商品の一括登録は、FTPを使って商品データベースをCSV(カンマ区切りテキスト)形式でアップロードする。
これまでのアフィリエイトネットワークでは、広告主がWebサービス機能を導入するには、広告主自身がシステムを構築しなければならなかったため、多大な費用と手間がかかった。アフィリエイト広告の素材はバナー画像、テキスト、メールの3種類で、サイズやデザインなどは広告主が自由に用意する。
アフィリエイト2.0を利用したい広告主は、専用サイトから資料請求して申し込む。サービス開始まではおよそ1週間を想定している。導入初期費用は税別で5万円、月間利用料金4万円(半年契約)が必要で、このほか広告主が独自に定める料率のアフィリエイト成果報酬がかかる。この成果報酬金額の30%はDeNAが手数料として徴収する。ただし、初期導入費用と月額利用料金は当分の間は無料だ。
アフィリエイターは、ビッダーズの会員ID取得後、アフィエリエイト2.0のサイトでウェブサイト、ブログを登録すればすぐに利用できる。審査などは当面行わない。
このほか、ビッダーズアフィリエイトと同様にアフィリエイト広告を掲載するサイトの内容に合った広告を自動的に掲載する「BlogMatch!」も搭載されている。また、アフィリエイターがサイトのテーマや商品などの「キーワード」と「カテゴリー」を設定し、広告素材の形式を指定して出力したHTMLコードを自分のサイトに貼り付けておけば、自動的にアフィリエイトコーナーが作れる「キーワードリスティング」もある。
アフィリエイト2.0の利用を決めているのは、いまのところオンライン書店のビーケーワン(bk1)と雑誌オンライン書店の富士山マガジンサービスの2者だ。当初、アフィリエイターへのの報酬率は、bk1が1商品当たり4%、富士山が6%としている。
WEBコマース事業部事業部長の渡辺智志氏は「アフィリエイト2.0はビッダーズアフィリエイトの次バージョンとして位置づけています。またWeb2.0の考え方が話題を集める中で、アフィリエイトはどのように変化していくかを考えて名づけました」と語った。そして、「特にプログラマーの人にがんがん利用してもらいたいです」という。DeNAは、リサイクルショップや質屋の比較や情報を提供する「おいくら」も運営しているが、おいくらにもアフィリエイトを導入していく予定だ。
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