ワシントン発--カリフォルニア州選出のDianne Feinstein上院議員(民主党)は、ファイル共有ネットワークが依然として違法ファイルを保持し続けているため、これらを閉鎖すべきだと提案した。
米国時間28日に開催された米上院司法委員会公聴会で同上院議員は「もはや著作権を保護できない段階までハイテクサービスが発展してしまった国では、知的所有権の保護は機能しない」と発言した。この日の公聴会は、MGM対Groksterの訴訟でファイル共有サービス提供者はユーザーの違法行為に責任があるとした、米最高裁の画期的な判断に集中した。
Feinstein議員は、Grokster判決以降も「ピアツーピアサービスが増加している」と指摘し、現行法は違法なファイル交換を阻止するにあたり十分機能しておらず、政府はより強力な規制を講じる必要があると述べた。「我々がこれを阻止しなければ、知的所有権に大きく依存する各業界が破壊されてしまう」と同議員は述べた。
同議員は、どのような改善策を追求するかについては明言しなかったが、著作権法を侵害した高校生を逮捕するために権力を行使するような対策を支持する議員はいないだろうと述べた。いずれにしても、同議員の声明は、これまでとは一線を画すものであった。Groksterに関する判断が出された当初、議員らはどちらかというと一切干渉せずに静観するというアプローチをとっていた。
同委員会議長のArlen Specter(ペンシルバニア州選出、共和党)は、この問題は裁判所ではなく議会で取り上げるのがふさわしいと示唆したものの、公聴会の終わりには、「少なくとも短期的には、議会は行動を起こすべきでないという意見に、われわれは同調するだろう」と発言した。
この発言内容は、ファイル交換サービス提供者、レコード業界、家電業界、法律専門家の代表が、これまでの公聴会での陳述に沿って議員らに述べた意見と、くしくも一致している。
しかし、著作権局記録官のMary Beth Petersは、同氏が時代にそぐわないとみなす著作権法の条項を改正するために、議会は直ちに行動を起す必要があると述べた。同氏はこの条項によって音楽作品の著作権認可プロセスが効率の悪いものになっていると考えている。
個々の音楽作品に対して著作権をその都度与えるというアプローチは、合法的なオンラインサービスが、自社で提供する作品カタログに多数の作品を同時に追加したい場合、大きな障害になっていると同氏は述べた。同氏と、後に発言した全米レコード協会(RIAA)会長のCary Shermanは、包括的な認可アプローチが選択肢の1つかもしれないと示唆した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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