Apple Computerが、来週大規模な発表を行うべく準備を進めている。同社は、これが2001年の初代iPod発表と同様に、同社の将来にとって重要なイベントになることを匂わせている。
同社は米国時間29日午前に、9月7日にサンフランシスコで開催する「特別イベント」への招待状を報道陣に送った。
その招待状には、約4年前に発表された初代iPodへの言及があり、「1000 songs in your pocket changed everything(1000曲の楽曲をポケットに入れて持ち歩けるようになり、すべてが変わった)」とある。そして、「Here we go again(またその時が来た)」と続いている。
Appleの発表は、計画段階ではどれも詳細に乏しく、さまざまな噂が飛び交う。しかし、今回はヒントになりそうな話もいくつか浮上している。
レコード会社の幹部らが先ごろ明らかにしたところによると、AppleはiTunes Music Store(iTMS)経由でミュージックビデオを配信するためのライセンス供与を求めており、ビデオの再生に対応したiPodの公開計画にも言及したという。
また、調査会社のiSuppliは先ごろ、Samsung Electronicsが、製造するフラッシュメモリの大半--おそらく最大で約40%--をAppleに供給していると伝えた。このことから、AppleがフラッシュメモリベースのShuffleの大容量バージョンを準備中か、あるいはiPod Miniをフラッシュメモリベースに切り替えようとしているのではとの憶測が流れている。
Appleは前四半期に610万台のiPodを販売した。そして、このiPodへの旺盛な需要により、同社の財務状態はここ数年でもっとも好調に推移している。
そのほかにも、市場への投入が目前に迫っているApple関連製品がある。Motorolaは、以前から約束していたiTunes携帯電話を9月末までに出荷すると述べていた。また、iTunesの最新版であるバージョン4.9には、携帯電話関連機能が隠されていることから、iTunes互換携帯電話が間もなく登場するとの期待が高まっている。
米連邦通信委員会(FCC)はMotorolaに対し、iTunes対応電話機1機種について発売の承認を与えているが、この電話機がMotorola初のモデルになるかどうかは確定していない。
Jupiter ResearchアナリストのMichael Gartenbergは、ビデオ対応iPodが登場する可能性は低いとし、Appleの既存の製品ラインと大幅にかけ離れた製品の登場を予想する声に注意を呼びかけている。同氏は、発表されるのはiTunes互換電話機の可能性が高いとしているものの、あっと驚く製品が用意される可能性もある、と付け加えた。
「Appleが何かを発表するとなると、Appleの熱狂的なファンによって期待が非現実的なレベルまで高められてしまうのはよくあることだ。それでも、Appleはこれまでに何度か『帽子のなかからウサギを取りだす』ようなことをしてきている。今度発表される製品は、まったく新しいカテゴリーのデバイスかもしれない」(Gartenberg)
なお、このイベントは日本でも報道陣向けに公開される。日本では9月8日の午前10時から東京国際フォーラムにおいて、サンフランシスコでの様子を録画した映像を紹介するイベントが開かれる予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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