年末商戦、オンラインでの支出額が従来型店舗を上回る見込み--米調査

 America Online(AOL)が米国時間23日に発表した調査結果によると、オンラインショッピング利用者は今年、ホリデーシーズン予算の53%をウェブ上で費やす見込みだという。今年は、オンラインショッピングに費やされる金額が初めて、従来型の小売店を上回ることになりそうだ。

 AOLによると、今年の一人当たりのオンライン支出額は、昨年の277ドルから6.5%増加して295ドルになる見通しだという。同調査は、DMSが運営するオンライン調査サイトOpinion PlaceがAOLのために実施したもの。Opinion Placeは、8月19日から9月9日にかけて6250人を対象に調査を行った。

 調査会社のなかには、今年の年末商戦ではオンライン支出額がもっと増加するだろうと予測するところもある。Jupiter Researchによると、今年のホリデーシーズンは8600万人もの米国人がオンラインで買い物をする見込みだという。昨年のシーズン中に、オンラインショッピングをした米国人は7300万人だった。ComScore Networksも先ごろ、今年の年末商戦におけるオンライン売上高は150億ドルを超えるとの予測を発表している。

 しかし、これに異論を唱える調査会社もある。Forrester Researchが示した分析はより控えめだ。同社は、ホリデーシーズンのオンライン支出額が前年比20%増の132億ドルになると予測する。昨年の成長率が31%だったことを考えると20%という数字は小さいと同社はいう。さらに同社は、Eコマースが普及するにつれ、オンライン店舗に対する消費者の反応は、従来の小売店に対する反応と同じように鈍くなっていくだろうと予想する。

 一方、オンラインショッピング利用者がインターネットを使って情報を検索したり、店舗を比較したりする頻度は増えているとAOLは述べる。同社によると、今年のホリデーシーズンの売れ筋ギフトは音楽やビデオ、衣料品、書籍、玩具、商品券だという。今年は書籍より衣料品の方が人気が高く、このような傾向が表れるのは今回が初めてだとAOLは述べる。

 「これらの調査結果から、オンラインショッピングが成熟期に入ったことが分かった」とAOLのEコマース担当ジェネラルマネージャーBob Hayesは声明の中で述べた。「オンラインショッピングは、もはや取引をインターネットで完結させるだけのものではない。賢明な消費者は比較ショッピングツールや検索エンジンを利用して、オンライン、オフラインに関係なく、最高の条件の商品を探すようになっている」(Hayes)

 Visa Internationalは同日、全世界における2004年のEコマース売上が1500億ドル以上となるとの予測を示した。昨年は売上は960億ドルだった。国境を越える取引は、Visaが現在扱っている全Eコマース取引の16%を占め、昨年の15.2%よりも増えていると同社は言う。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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