オランダ人エンジニアのグループが世界最大のデジタル写真を制作した。約25億ピクセルにもあるこの写真のサイズは7.5Gバイトにもなるという。
オランダ応用科学研究機構(TNO)という航空宇宙科学から石油化学までを扱う調査研究機関は米国時間16日、同機構のウェブサイトでこの作品を発表した。同サイトには、この写真の圧縮バージョンと、詳細を表示するためのFlashベースのアプリケーションが用意されている。
この写真はデルフト市を上空から撮影した航空写真で、1時間以上をかけて撮影した600枚の画像をコンピュータを使って合成したもの。ただし、これを見て観光客がすぐに殺到するとは思えない。
TNOの声明には、「重なった写真を比較して最適化する作業に約24時間を要した。また、写真を1枚のイメージにまとめる作業には、ハイエンドPCを5台つかって丸々3日かかった」とある。
この画像は、正確には24億8700万ピクセルの解像度で、大きさは標準的な解像度である300dpiでプリントすると、横が約22フィート(約6.7メートル)、縦が約8.7フィート(約2.6メートル)になる。ちなみに通常のデジタルカメラで取得できるイメージは300〜500万ピクセル。
TNOチームは、画像を貼り合わせる作業の大半を処理するために、独自にソフトウェアを開発しなくてはならなかった。また、高品位写真で一般的に利用されるTIFFフォーマットは最大で4Gバイトの画像までしか扱えないため、新しいファイルフォーマットさえ考案した。また、これだけの容量の画像を保存できるメモリカードもなかったため、同グループはカメラとラップトップPCを直接FireWireでつないで画像を撮影し、この問題を解決した。
TNOのエンジニアらは、これまでの記録保持者で写真家のMax Lyonsを称賛している。同氏は昨年、ユタ州にあるブライスキャニオン国立公園で撮った風景写真で10億ピクセルの壁を破った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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