Microsoftは米国時間2日に、新しいWindows Media Playerの最初のテストバージョンをリリースすると見られている。同社はこの最新バージョンで大幅なアップグレードを行い、急成長中の携帯音楽プレイヤー市場に真っ向から狙いを定めている。
今回リリースとなる「Windows Media Player 10」は、一般ユーザー向けの最終版が今年中にリリースされる予定で、音楽やビデオなどのメディアファイルを管理・検索する方法に大幅な変更が加えられている。だが、大半のユーザーがこの新しいソフトウェアに加えられた最も大きな変更点を意識するようになるのは、今年夏から秋にかけて新しい携帯型音楽/ビデオプレイヤー製品が小売店の店頭に並んだ後のことになるだろう。
「ユーザーが簡単にメディアファイルを見つけ出し、それを再生し、しかも持ち歩けるようにする、というのが、このバージョンでの大目標だ」と、MicrosoftのWindows Media部門ディレクターJonathan Usherは述べている。
Windows Media Player 10には、Microsoftが開発した最新のDRMツールや、コンピュータとMP3プレイヤーなどのデバイス間でファイルをやりとりするための新技術が搭載されている。Apple ComputerはiPod音楽プレイヤーとソフトウェアを組み合わせて大成功を収めているが、それに対抗しようとするMicrosoftにとって、この新しいソフトウェアは成否の鍵を握る重要なパーツとなる。
iPodのセールスポイントの1つは扱いが並外れて簡単な点で、ユーザーはごく初歩的な手順に従うだけで、iPodに音楽ファイルをコピーできる。
新しいWindows Media Playerも、こうしたアイデアをベースに考えられており、PC内の音楽やビデオ、画像ファイルを変更すると、それに合わせてプレイヤー側でも自動的に内容が更新されるようになっている。
Windows Media Playerのテクニカルベータがリリースされる6月2日の時点では、こうした自動同期機能は一部のプレイヤーでしか利用できない。
だが、今後新しい世代のハードウェア製品がリリースされると、Windowsベースの「Portble Media Center」など、さらに進んだ機能が利用できるようになる。Microsoftは、これらの新型プレイヤー向けに「Media Transfer Protocol」という新しい技術を開発したが、これはメディアファイルのやりとりや同期を自動化するものだ。
新しいWindows Media Playerはまた、最新のDRM機能もサポートしており、Napsterなどから配信されるサブスクリプションベースのコンテンツを携帯端末上で再生できるようになる。ただしこれらの機能も、新しいハードウェア製品がリリースされるまで利用できない。
なお、同ソフトウェアには新たに「デジタル・メディア・モール」という仕掛けも盛り込まれるが、これにはNapsterやMusicNow、CinemaNowなど、Microsoftのメディアフォーマットでコンテンツを配信しているオンラインサービスへのリンクが含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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