サンフランシスコで開催中のイベントVMworld 2009において、VMwareの製品管理および市場開発担当ディレクターのSrinivas Krishnamurti氏が、Windows Mobileを搭載した電話機の上でAndroid用に開発されたアプリケーションを実行するデモを披露した。
携帯電話向けアプリケーションの開発者らは長らく、iPhoneやAndroid、Windows、Symbianなどの幅広いOSを対象に異なるバージョンのソフトウェアを開発しなければならないことに悩まされてきたと、Krishnamurti氏は言う。
Krishnamurti氏は「対象とするプラットフォームを選定する動きが出始めている。開発の対象となるプラットフォームを1つだけにするという動きである」と述べ、「利用者は携帯電話を購入すると、そのプラットフォームだけに対応したアプリケーションの山に出くわすことになる」と続けた。
「これでは、ばかばかしい。自分の携帯電話で、どんなアプリケーションでも利用できればいいのに」(Krishnamurti氏)
仮想マシン上でアプリケーションを実行することにより、携帯電話のセキュリティが強化されるというメリットもある。仕事用のアプリケーションと、プライベート用のアプリケーションを実行する環境を完全に分けることができるからだ。
携帯電話向けアプリケーションの開発を標準化する動きをめぐっては、プログラミング言語Javaの利用を可能にすることなど、今回実現していないこともある。
今回のデモンストレーションではTexas Instrumentsの試作品が使われたが、Krishnamurti氏によればVMwareは現在、複数の携帯電話メーカーとも仮想化で協業しているという。しかし、そこで開発された携帯電話が主流になるまでにはあと2〜3年はかかるだろうと同氏は述べる。
この技術を用いるとAppleが認可しないアプリケーションをiPhone上で実行することが可能になるが、Appleが現段階でこれをサポートすることはないだろうとKrishnamurti氏は認めたうえで、Appleが将来はこれを受け入れるものと信じていると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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