企業は今後2、3年で仮想化によって多額の経費を節約するとともに、仮想化が主要なデータセンタ技術になる可能性があるとアナリストは指摘する。
Butler Groupが今週発表したインフラストラクチャの仮想化に関するレポートによると、仮想化技術を採用すると企業はエネルギー消費量や操業コストを削減できるという。
このレポートでは、現在250台のデュアルコアサーバを使用している企業は仮想化技術を採用することによって今後3年間で400万ドル節約できると予測する。
また、すべてをデスクトップPCで構成するインフラストラクチャからサーバがホスト環境を提供するデスクトップ仮想化構成に移行することによって年間でPC1000台あたり約15万7500ドルの電気代を節約可能になると予測している。
さらに、ヘルプデスクのオペレーターの数を減らし、セルフサービスアプリケーションの仮想化技術の導入を促すことによって、1カ月に1000件のヘルプデスクへの電話に対して8000ドルを節約できる可能性があるとも指摘する。
多くの企業は当初、サーバ統合を通じて費用を節減するために仮想化を採用するが、次第にその他の利点にも気づきはじめ、結果的に仮想化がIT計画全体の中の不可欠な要素になるとButler Groupは分析する。
ButlerのシニアリサーチアナリストであるRoy Illsley氏は、仮想化技術をうまく活用して企業のITリソースを管理するために、仮想化によって何がどのように実現できるのかを企業は理解する必要があると述べる。
仮想化による変革はゆっくりと進行しているように見えるが、アナリストや業界の専門家は仮想化をITで最も多目的に使用できる技術の1つに挙げる。そして、アナリスト企業のGartnerは、仮想化が企業にとってモバイル機器のセキュリティを強化するための重要な技術になると指摘する。
業界の有力者たちも、エネルギー費用の高騰など、多くの最高情報責任者(CIO)が直面する課題に取り組むための最も重要な役割を果たせる技術として仮想化を挙げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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