Microsoftは今も「Windows Vista」の開発作業に取り組んでいるが、ユーザーには「そろそろ準備を」と促している。
同社は米国時間5月18日、2007年1月に一般提供が始まる新たなOSのVistaに関して、ユーザーの導入準備を支援するキャンペーンを立ち上げた。
同日には、以前からの予測通り、2つのプログラムの詳細が明らかになった。「Vista Capable」プログラムでは、Vistaの最低動作条件を満たしているマシンを、新しいWidows OSを稼働させられるものとして自他に示すことができる。
より厳しい動作条件を満たすマシンのメーカーは、自社の製品が「Premium Ready」であると公に宣言できる。これは、そのマシンが、Vistaの「Aero」グラフィック機能といったハイエンド機能を活用できるPCであることを意味している。
MicrosoftのプログラムマネージャーであるGreg Amrofell氏は、「Windows Vistaがリリースされるまでの間に、同OSのすぐれたエクスペリエンスを得られるスペックのPCを購入したり、現在利用しているPCをVistaにアップグレードすることを検討したりできるように、こうしたプログラムを開始した」と、電話インタビューの中で語った。
18日には、「Upgrade Advisor」ツールの提供を行う「Get Ready」ウェブサイトも開設された。同ツールは、ユーザーがすでに所有しているPCがVistaの動作に適しているかどうかを判別するためのものだ。
同ツールは自由にダウンロードが可能で、これを用いると、自分のPCが利用できるVistaの機能およびバージョンを知ることができ、同OSの複雑な動作条件が把握可能になる。例えば、Aeroグラフィック機能を動作させるには一定量のメモリ帯域幅が必要になるが、PCのパフォーマンス指標であるこの数値が、自分のマシンではいくつなのかを知っているユーザーは少ない。Upgrade Advisorツールは、PCが条件に合っているか否かという事項だけを判別し、詳細なスペックを表示したりすることはない。
Windows Client担当PRマネージャーのMike Burk氏は、ユーザーはこうした特徴のおかげで、「小難しいシステム動作条件を脚注を参照しながら理解するのに時間を費やす必要がなくなる」と説明している。
また同社は18日に、Vistaの最低動作条件を正式に発表した。これによると、システムの最低条件は、800MHzのプロセッサ、512Mバイトのメモリ、15Gバイトの空き容量がある20Gバイトのハードディスク、CD-ROMドライブとなっている。これらの条件を満たしていれば、Vistaの主要な機能は利用できるが、Aeroやその他の先進的な機能は厳しいという。
コンピュータがVista Capableとして認定されるためには、800MHzのプロセッサおよび512MBのメモリと、「DirectX 9」対応グラフィックカードを搭載していなければならない。一方、Premium Readyマシンの認定を得るには、1GHzのプロセッサ、128Mバイトのグラフィックメモリ、1Gバイトのシステムメモリ、40Gバイトのハードディスク、内蔵もしくは外付けのDVD-ROMドライブを実装していることが条件だ。
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