Microsoftは米国時間18日に、次期OS「Windows Vista」を動かすのに必要なハードウェアの詳細を明らかにするとみられている。同社ではこれまで、この件に関して基本的なガイドラインしか提示していなかった。
MicrosoftはPCメーカーや小売業者向けに、「Vista-capable(Vista対応)」ならびに「Premium Ready(プレミアム対応)」という2つのマーケティングプログラムを用意し、各社が製造もしくは販売するコンピュータでVistaが動くかどうかや、どの程度まで対応できるかを示す。このなかで、「Vista-capable」には、Vistaに対応するための最低限の仕様が列記され、また「Premium Ready」には、「Aero」という新しい描画機能をはじめ、Vistaに搭載されるハイエンドの各機能を活用するのに必要な仕様が示されている。
Windows Vistaを動かすには、最低でも800MHz以上のプロセッサと512Mバイトのメモリ、そしてDirectX 9対応グラフィックスカードが必要となる。これらの要件は、同社がこれまでに明らかにしていたガイドラインの内容と一致している。
一方、「Premium Ready」となるPCは、1GHzのプロセッサ、1Gバイトのメインメモリ、Vista用の新しいドライバモデルをサポートするグラフィックカード(メモリ容量は128Mバイト以上)を搭載していなければならない。
Aeroを利用するために必要なグラフィックメモリの容量は、モニタのサイズや台数によっても変わってくる。マルチディスプレイや大型画面のモニターでは、さらに多くのメモリが必要とされる。
新しいマシンがVistaに対応することを際立たせるために考えられたこれらのプログラムは、もともとPCメーカー向けのものだが、同時にPCユーザーが現在利用中のマシンをアップグレードできるかどうかを判断する目安にもなる。
またMicrosoftは18日に、アップグレード用ヘルプツールのテスト版を同社のウェブサイトで公開するとみられている。このツールを使えば、PCユーザーは使用中のマシンで利用できるVistaのバージョンや機能について知ることができるほか、新OSで提供されるすべての機能を活用するためにはどのハードウェアをアップグレードすればよいかもわかるようになっている。
またVistaにも、マシンに搭載されたパーツや全体の性能を元に、システムのパフォーマンスを評価するためのツールが内蔵される。
Microsoftは現在、Vistaの大規模なベータテストを行う準備を進めているが、このVista-capableプログラムはそうしたなかで発表される。同社によると、このベータ版は今四半期中に約200万人のテスターに配布されるという。また22日にはワシントン州シアトルで、同社がハードウェアメーカー向けに毎年開催するWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)が始まることになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」