Advanced Micro Devices(AMD)は、異常な高温度条件下において「結果にばらつきのある」最大3000基のOpteronプロセッサを見つけ出し、交換しようとしている。
AMDが米国時間4月28日に明らかにしたところでは、この問題が発生する可能性があるOpteronは、シングルコアの152、154、252、254、852、そして854の各プロセッサで、2005年後半もしくは2006年初頭に製造されたものだという。同社によると、まだ現場からはこの問題を指摘されていないが、プロセッサ本体の高温、高い室温、そして大量の浮動小数点計算処理が組み合わされたテストで現象が確認されているという。
AMDは、影響のあるチップを低速度版に変更するため、製造工場に新しい検査プロセスを追加したという。たとえば、2.8GHzモデルを2.6GHzで動作させればこの問題は見られなくなるという。
AMDでは、コンピュータメーカー各社と協力し、対象となるチップを突き止め、無償で交換する。
PC用プロセッサの製造実績は長いものの、同社がOpteronチップでサーバ市場に参入したのは2003年と最近のことだ。一般的に、サーバチップは、パフォーマンスが高く、高熱に強く、同一コンピュータ内で複数が交信できる回路設計となっている。
AMDはOpteronのデビュー以来、単独でx86サーバ市場をほぼ独占していたIntelのXeonから順調にシェアを奪ってきた。だが、Intelも競争力を高めようと努力している。Opteronは、そのパフォーマンス上の利点から、Sun Microsystems、Hewlett-Packard(HP)、そしてIBMのサーバで採用を獲得している。
AMDは、今回の問題を確認後、欠陥チップが全テストに合格してしまう「試験漏れ」状況に同チップがあったと判断した。つまり同社は、原因はテストであり、製造や設計には問題がなかったとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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