iRobotが開発した新しいセンサーシステムを利用すると、戦場の兵士は、敵のスナイパー(狙撃手)を容易に発見できるようになる。
iRobotは米国時間3日、ライフルや迫撃砲が発射された正確な位置を割り出すことができるプロトタイプシステムを発表した。さらにこのシステムには、(敵の狙撃兵のいる位置を)監視したり、そこに狙いを定める機能も付いている。遠隔操作が可能なこの装置の製品名はRedowl(robot enhanced detection outpost with lasersの略)で、同社の戦闘用機器PackBotとの併用も可能だ。
PackBotは兵士1人でも持ち運び可能な小型ロボットで、すでにイラクやアフガニスタンで実際に使用されている。
Redowlには、レーザーポインタとイルミネータ、音響測定器、熱探知カメラ、GPS(Global Positioning System)、赤外線/昼光カメラ、2台の広角カメラなどが付いている。家庭用掃除機ロボットRoombaのメーカーとしても知られるiRobotは、このRedowlシステムをボストン大学のPhotonics Centerと共同で開発した。
同社によると、PackBotとRedowlの2台を使った実地テストでは、100m以上の遠方から9mm口径のピストルとM-16系/AK系ライフル銃を使って狙撃を行い、94%の精度で狙撃位置の特定に成功したという。
元米国海軍中将で、現在はiRobotの政府/産業ロボット部門担当ゼネラルマネージャを務めるJoe Dyerは、「スナイパーは、事実上姿が見えないという強みがあるため、戦場や都会の環境の中で極めて恐ろしい存在だった」としたうえで、「(Redowlは)モバイルシステムだ。つまり、スナイパーは走って逃げることはできるが、隠れることはできないということだ」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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