2003年には、全世界にすでに60万台の家庭用ロボットが存在し、今後3年間で新たに400万台が家庭に浸透する・・・国連欧州経済委員会が20日、このような調査レポートを発表した。
このレポートによると、昨年度の多目的産業用ロボットの販売台数は世界全体で19%増の8万1800台となり、また今年前半にはこれらのロボットの注文件数が18%増と過去最高の伸び率を記録したという。
このように上がり調子のロボット事業は、機械が人間の仕事の多くを代行する時代の幕開けに過ぎない、と同レポートはまとめている。
「長期的にみると、支援ロボットは人間にとって、日常のツールとなるだろう」と同レポートの著者は述べている。「支援ロボットは床を掃除し、芝を刈り、家を見張るだけではない。高度なインタラクティブ装置を備えたこれらのロボットは、高齢者や障害者の支援、外科治療の実行、配管の検査、人間にとっては危険な敷地の点検、そして消火活動や、爆弾除去作業などを行うようになる」。
1960年代のTV番組「宇宙家族(The Jetsons)」などでは支援ロボットが描かれてきたが、その将来性にも関わらず、家庭へのロボット登場は遅れていた。だが、ここ数年間で、センサーやナビゲーションソフトウェア、処理能力などの分野で進化が見られ、ロボットは現実味を帯び始めている。
現在、消費者はiRobotの掃除機「Roomba」などのロボット製品を先を争って購入し始めている。同レポートによると、ロボット芝刈り機の販売も普及の兆しを見せているという。
2003年末時点、世界の家庭には57万台のロボット掃除機、3万7000台のロボット芝刈り機が存在していた。
また、エンターテインメントおよび娯楽用途のロボットは昨年時点で69万1000台を数えたが、その多くは、ソニーの「Aibo」のようなおもちゃに分類されるものだった。最新版のAiboは、音楽ファイルを再生してリズムに合わせて踊ることもできれば、ビデオ監視システムとして用いることもできる。同レポートによると、エンターテインメント・娯楽ロボット市場は、2007年に約250万台に達し、売上高は40億ドルを上回る見込みだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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