今後3年以内に、職場での主な情報機器としてデスクトップPCが使用されるケースは、全体の半分以下になるとの調査結果が発表された。同調査を実施したMeta Groupでは、企業で働く多くの人間が、ノートPCに切り替えたり、シンクライアント経由でメインのブレードサーバにアクセスにするようになると予測している。
デスクトップPCは、約20年もの間、企業ユーザーの主な情報ツールとなってきている。だがノートPCの価格低下や、無線ネットワークの急速な発展もあり、情報処理を主たる業務とするホワイトカラーの労働者による新しい技術の採用が進むにつれて、デスクトップPCの人気が激減するとMeta Groupでは予測している。
Meta Groupで技術調査サービス部門のバイスプレジデントを務めるSteve Kleynhansは、企業ユーザーの45%が、デスクトップPCをメインの情報ツールとして使い続けるだろうと述べた。だが40%は、ノートPCやタブレットPCのほうを選ぶようになり、残り15%はシンクライアントやインフォメーション・アプライアンスと呼ばれる代替機器に移行するという。
Kleynhansは、企業ユーザーの60%が会議から別の会議へと渡り歩くような働き方になっているという。こうしたタイプのユーザーの場合、(電子メール、インスタントメッセージ、ウェブ閲覧などの目的で)基本的な情報にアクセスでき、さらに会議中にメモを取れる機能があれば、生産性を高めることができると同氏はいう。
デスクトップPCがなくなるわけではないが、社内の情報にアクセスしたり、同僚とコミュニケーションをとるためのツールとしての重要性は減りつつある。「2007年までに、平均的なユーザーは、少なくとも4種類の異なるコンピュータ機器、つまり家庭でつかうPC、デジタルエンターテイメントシステム、仕事用のPC、そしてモバイル情報端末を、日常的に使いこなすようになる」とKleynhansは述べている。
同氏はまた、スマートディスプレイの復活も予想する。Microsoftは最近、コンシューマ向けに販売していた同製品の開発を中止している。だが、Kleynhansの予想によれば、企業内のさまざまな場所からデータへアクセスしたいというニーズが高まるために、スマートディスプレイ技術が今度は職場で再登場してくるという。
現在人気が高まりつつあるブレードサーバは、1つのシャーシ内に多くの低価格PCを組み込んだものだが、この技術を特定のアプリケーションや代替となるOSの配布に使ったり、専用の処理能力提供目的で使う場合には、非常に高いコスト効果が得られる。
「ブレードサーバは、主に現在Cirix/Windows Terminal Server(WTS)が使われているような場面に実装される、ごく一般的なソリューションとなるだろう」とKleynhans。「2006年までに、企業が利用するデスクトップPCのおよそ10%はブレードサーバを使ったシステムに置き換えられる」と同氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」