カリフォルニア州メンローパーク発--Sun Microsystemsは、Advanced Micro Devices(AMD)製プロセッサを搭載するコンピュータで高速外部接続を可能にする技術を拒否した。
AMD製チップは、HyperTransportと呼ばれる技術を採用している。同技術は、プロセッサ同士、およびコンピュータの入出力サブシステムとの接続に利用される。一部の企業は、ネットワークアダプタなどの外部装置をコンピュータにつないでプロセッサと直接通信できるようにするHTXと呼ばれる技術を支援している。
Sunは、AMDプロセッサを支持する主要な企業だが、同社のx86サーバ担当の首席エンジニアの1人が、米国時間2月24日に当地で開催された報道陣向けのミーティングで、HTXが役に立つ状況はほとんどなく、業界標準のPCIコネクタを今まで通り採用した方がよいと述べた。
Sunのx86サーバ「Galaxy」モデルの土台になった「Kealia」モデルを開発したSunのエンジニアであり、同社の共同設立者でもあるAndy Bechtolsheimは、「われわれの関心は業界標準のインターフェースにある。これは、長い時間をかけて慎重に検討した結果だ」と語った。
Bechtolsheimは、台湾のマザーボードメーカーであれば、製品数千台分の売上を増やすためなら簡単に仕様を変更するだろうが、Sunはより大規模な事業を維持しなければならないと述べた。また、Sunは、各AMD Opteron上に最大3つあるHyperTransport接続の1つを、外部インターフェースのために無駄にしたくないとも述べた。
Sunによるこの支持の拒否は、幅広く採用されているPCIに対抗できるようにHTXを標準化しようと努力している陣営には好意的に受け入れられていない。PCIには、3GIOと当初は呼ばれていた新しい規格のPCI Expressがある。
HyperTransportコンソーシアムはホワイトペーパーの1つで、HTXについて「相互接続という課題に対する新世代の解決策だ」と述べ、HTXは、より速いデータ転送能力を備えており、高性能技術コンピューティングにおける通信遅延を減らすと説明している。
HTXを推進している主要企業にはIwillとPathScaleがある。台湾のIwillは、4〜8台のAMD Opteronプロセッサを搭載できる、HTX利用可能なマザーボードを販売する。PathScaleは、高性能技術コンピューティング用のInfiniBandネットワーキングアダプタを製造する。PathScaleはQLogicによって買収される予定だ。
だが、Bechtolsheimが語ったように、HTXの用途は限られているようだ。「HyperTransportに直接プラグインできるチップはわずかだと思う。この技術の長所を本当に有効利用できるカスタムチップをデザインするのはかなり難しい」(Bechtolsheim)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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