Microsoftは米国時間2月15日、Officeの次期バージョンに関する詳細な情報を明らかにし、家庭向けのバージョンやサーバベース製品、ハイエンドのエンタープライズバージョンを追加する計画を発表した。
また、Microsoftは一部の新製品の価格も明らかにした。同社によると、次期Officeの価格は企業向け、消費者向けとも、これまでの各バージョンとほぼ同じになるという。
「価格設定の点で大幅な変更はないと見込んでいる」と、Microsoftのインフォメーションワーカー部門グループプログラムマネージャParri Munsell(は述べている。たとえば、「Office Standard」の価格は399ドルに、「Office Professional」は499ドルになる。また、大方の予想通り、これまで「Office 12」(開発コード名)と呼ばれていたバージョンの名称は、2006年後半の出荷時には「Office 2007」になる。
Munsellによると、新しいOfficeにはまったく新しいユーザーインターフェースやXMLベースのファイルフォーマットなど、数多くの新機能が搭載されるという。
「Office 2007には膨大な数の機能が追加される。これは過去10年間で最も重要な進歩だとわれわれは考えている」(Munsell)
Microsoftは、2005年11月にOffice 2007の最初のベータ版をリリースしており、また2つめのベータ版はこの春に公開される予定になっている。
消費者にとって最も大きな変更点は、これまでの「Student and Teacher Edition」に代わって、新たに「Home and Student Edition」が投入されることだろう。149ドルのこの製品はすべてのホームユーザーが利用できる。また、Microsoftは同エディションから電子メールソフトの「Outlook」を省略し、代わりにメモ用ソフト「OneNote」を追加する。Student and Teacher Editionの場合と同じく、このOfficeの家庭向けバージョンも、最大で3台のPCにインストールできるが、将来登場する新バージョンへのアップグレードはできない。
一方、企業向けには現行の「Professional Edition」「Standard Edition」に加え、新たに2つのハイエンド向け製品が投入される。同社CEOのSteve Ballmerは2005年、新たにOfficeのプレミアムバージョンが登場するとアナリストに述べていたが、2つの新製品はこの発言の内容と一致している。
「Professional Plus」と「Enterprise Edition」はいずれもMicrosoftのボリュームライセンスプログラムを通じて企業向けに提供されるが、同社はこれらの製品に付属するオプションの価格については明らかにしていない。Professional Plusには、「Word」「Excel」「PowerPoint」「Outlook」の他、Professional Editionに付属する「Access」と「Publisher」、そしてIMソフトの「Office Communicator」、文書フォーム作成ソフトの「InfoPath」、さらにサーバを利用したコンテンツ管理機能や文書フォーム管理機能も提供される。
また、「Enterprise Edition」にはこれらのほかにコラボレーションプログラムの「Groove」も追加される。Grooveは、2005年にMicrosoftが同名の会社を買収して手に入れた技術で、現在CTOを務めるRay Ozzieが開発したものだ。Grooveのクライアントソフトを使うユーザーには2つの選択肢があり、自分でGrooveサーバを動かす以外に、ホスティングサービスを利用することも可能だ。また、Microsoftは小規模な企業向けに「Groove Live」というサービスを1ユーザーあたり年間79ドルで提供していく。
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