BEA Systemsは今週、プログラムをプロセッサ上で直接稼働させることで、サーバサイドのJavaアプリケーションを高速化する計画を明らかにする予定だ。
Javaは、個々のコンピュータに依存することなくプログラムを実行することを可能にするソフトウェアレイヤで、Sun Microsystemsが10年前に開発した。Javaで開発されたソフトウェアは、どのような環境でも動作する点において便利だが、動作速度の点では問題を抱えている。
BEAの計画に詳しい複数の情報筋によると、同社はJavaOneカンファレンスにおいて、新しいバージョンの「JRockit」を開発していることを発表する予定だという。JRockitは、Javaプログラムを実行するBEAの仮想マシンソフトウェアで、新バージョンは、マシンのハードウェア上で直接稼働するようになるという。これに対し、現行のJavaプログラムは、Windows、Linux、Solarisのようなオペレーティングシステム(OS)上で稼働する。
BEAがサポートを予定しているプロセッサには、IntelのXeon、IBMのPower、SunのSparcが含まれると、ある情報筋は述べる。
BEAは、Javaアプリケーションサーバ市場をリードする大手企業の1社だ。同社にとって最大の競合相手はIBMである。また、JBossのようなオープンソース勢力も追い上げを見せている。
BEA以外でも、Javaをハードウェア上で直接稼働させるための取り組みは行われてきた。こうした取り組みを最初に行ったのはSun Microsystemsで、同社は「PicoJava」と呼ばれるJavaプロセッサを発表した。もっともSunは、後にこの取り組みを中止している。これに続いてARM Holdingsなどの企業が、携帯電話上でのJavaの高速処理を可能にするチップを開発した。
最近では、新興企業のAzul Systemsが、特殊用途向けサーバを80万ドルで発売した。同サーバでは、Javaプログラムの実行用に処理能力を集中的に確保するための特殊なチップを採用している。Azulは、性能より、この手法が持つ柔軟性に重点を置いている。
BEAはまた、仮想化を取り入れた戦略もJavaOneで発表する予定だ。仮想化とは、ハードウェアとソフトウェアの結びつきを弱め、コンピューティング基盤をより柔軟、かつ効率的に利用するための技術である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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