VMwareは米国時間11日、64ビットのx86プロセッサとそれに対応するOSをサポートするワークステーション用ソフトウェアをリリースした。同社は、コンピュータ上で複数のOSを同時に動かすためのツールを開発している。
現在、IntelとAdvanced Micro Devices(AMD)はそれぞれ64ビット拡張機能を搭載したx86プロセッサを出荷しており、これらのチップを採用したマシンでは4Gバイト以上のメモリも簡単に扱える。Red HatやNovellのLinuxはこの機能をサポートしており、Windowsもまもなくこれをサポートする予定だ。
そして今回、VMware Workstation 5もこの機能に対応した。
VMware Workstation 5は、64ビット版のRed Hat Enterprise LinuxおよびSuSE Linux Enterprise Serverをサポートするほか、64ビット版Windows XPとWindows Server 2003 SP1も試験的にサポートしている。
VMware Workstation 5では、ほかにもSun MicrosystemsのSolaris 10が試験的にサポートされる。
複数の仮想マシン(VM)を動作させる場合、常に不足しがちなリソースが急速に消費されてしまう。そのため、大容量メモリのサポートはVMwareユーザーにとって便利な機能だ。さらに、Workstation 5では、状況に応じて複数のVMが同じメモリを共有できるようにするメモリ効率化機能も搭載される。
EMCの子会社であるVMwareは、何年もの間この市場を独占してきたが、現在は「Virtual PC」や「Virtual Server」を擁するMicrosoftと競合している。また、新興企業のXenSourceが支援する「Xen」というオープンソースプロジェクトは、x86チップ以外のチップもサポートしようとしている。
仮想化ソフトウェアは、サーバが複数のタスクを同時に動かす場合に役立つ。一方のVMware Workstationは、プログラミング、技術サポート、およびトレーニングに役立つ。たとえば、プログラマの場合、実際にはさまざまな種類のコンピュータ上で動作するソフトウェアを1台のコンピュータ上で開発できるようになる。
VMwareの新バージョンにはチームという機能があるが、これを使うと低速もしくは信頼性の低いネットワーク回線を、仮想コンピュータ間でシミュレートできるようになる。
そのほか、仮想マシンの複数の「スナップショット」を取得することで、スナップショットを取得した前の状態に戻れるようにする機能も追加されている。また、テンプレートVMを保存し、これをほかのVMwareユーザーと共有することもできる。
同ソフトウェアの価格はダウンロード版が189ドル、パッケージ版が199ドルとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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