カリフォルニア州サンタクララ発--Sun Microsystemsは米国時間3日、同社の次期プロセッサ(開発コード名「Niagara」)の2モデルに関して、今年中に開発上の重要な節目を通過することになると述べた。
今回話題に上ったのは、第2世代のNiagaraチップと「Rock」と呼ばれる2008年登場予定のプロセッサ。Rockでは、Niagaraの技術の一部を利用して、複数のタスクを同時処理できるようになるが、ただしこのチップはより負荷が高い、ハイエンドのタスクを想定して設計されている。
当地で開催されたアナリスト向けの年次会議のなかで、SunのCEO、Scott McNealyは、どちらのプロセッサもかなり開発が進んでいると述べた。「われわれは今年、Rockと第2世代のNiagaraを『テープアウト』するだろう」(McNealy)。テープアウトとは、半導体技術者がプロセッサの設計図を磁気テープに記録し、製造のために半導体工場に持ち込む段階を指す。
これら2つのモデルよりも先に、SunはまずNiagaraをリリースしなくてはならない。SunのDavid Yen(同社スケーラブルシステムグループ、エグゼクティブ・バイスプレジデント)は同会議で、Niagara搭載システムのデモを行い、Solaris 10上でJavaプログラムを動かしてみせた。Sunは現在、社内で週に何台かのNiagaraのテストシステムを作り出していると、Yenは語った。
Sunは、主にAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronなどのx86プロセッサを用いたサーバを積極的に打ち出しているが、同時にSparcチップも残そうとしている。
Sunはプロセッサビジネスでいくつかの問題を抱えていた。たとえば2004年には開発に大幅な遅れがでていたUltraSparc Vプロセッサの計画を中止し、またUltraSparc IIIも数年遅れての登場となった。しかし、Niagaraの開発はこれらのチップの時より順調に進んでいるようだと、Microprocessor Report編集長のKevin Krewellは述べている。
Niagaraを搭載したサーバ製品は、2006年第1四半期に登場することになりそうだと、SunのMarc Tremblay(スケーラブルシステム部門のチーフアーキテクト)は語った。
Niagaraは、プロセッサを効率的に動作させるCMT(Chip MultiThreading)という技術を初めて大々的に採用した製品となる。CMTを採用したチップでは、複数のプロセッサコアが「スレッド」と呼ばれる一連の命令群を同時に処理することができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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