LinuxディストリビュータのLinspireは、新たにアップグレードした同社のオペレーティングシステム(OS)に検索機能を組み込んだ。これにより、ウェブページや電子メール内の単語を探すのと同じくらい簡単に、ニュースや製品情報を検索できるようになると同社は述べている。
Lindowsから社名変更した同社は10月28日に、同社OSの最新アップグレード版に「hot words」という検索機能を追加した。
Linspire最高経営責任者(CEO)のMichael Robertsonは、この検索機能が市場に大きなインパクトを与えるものと考えているという。
「コンピュータ上の全てのプログラムから検索機能を直接利用できるようになるので、まもなくGoogle.comにアクセスする必要がなくなるだろう。わざわざ検索サイトに出かけていくのは、レンタルビデオを借りにBlockbusterに行くのと同じくらい時代遅れになると信じている」と、Robertsonは自らのウェブサイトに掲載したLinspireユーザーへのメッセージで述べている。
同氏は、検索機能をOSに直接組み込むことで、検索作業がはるかに便利になり、短い時間で済ませられるようになると考えている。ユーザーはGoogleやYahooの検索ツールバーに単語をコピー・ペーストしなくとも、単語やフレーズをハイライト表示してクリックするだけですぐにインターネットショッピングやニュース検索が行なえる。
これとは別に、今回のアップグレード版では、ユーザーが検索する可能性のある単語の下に、緑の薄い線を自動的に引くという機能も追加されている。ユーザーがマウスをその単語の上に置けば、クリックしなくても検索オプションが立ち上がる仕組みになっている。
「hot words」はLinspire上で全てのウェブページやメールメッセージに組み込まれている。また、ユーザーは自分のニーズに合うように検索機能を微調整できる。業界ではOSへの検索技術の組み込みというトレンドが広まっており、Linspireの進歩もその新たな1ステップに過ぎないとRobertsonは考えている。
しかしRobertsonは、従来の検索技術が完全に消え去るとは考えていない。実際、Linspireのこの機能もGoogleとYahooの検索エンジンを利用して検索を実行するようになっている。
Linuxと競合するMicrosoftも、この直前に同社の検索ツールをアップデートしている。Robertsonは、こうした新機能がプレッシャーとなって、Microsoftがブラウザ技術を予想より早くアップグレードする可能性があると考えている。
「Microsoftは現在、ブラウザと検索エンジンをコントロールできる理想的な立場にある。しかし同社の問題は、早くても2006年とされるLonghornのリリースまで、ブラウザをアップデートしないことだ。それでも、検索に対してこれだけ高い関心が集まっていることがプレッシャーとなり、同社はもっと早い時期に新しいブラウザをリリースするかもしれない」(Robertson)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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