日本オラクルは11月9日、同社のデータベース製品「Oracle9i Database Release 2」以降の出荷製品を対象に、サポートサービスの新方針を適用し、無期限のサポートを提供開始すると発表した。
日本オラクル サポートサービス本部 サポート営業部 マーケティンググループ シニアマネジャーの山崎亘氏は、「企業の中核となるミッションクリティカルなシステムを運用していくうえで、長期的なサポートを希望する声が多かった」と、今回のサポート期間延長の背景を説明する。
同社では、製品に関する基本的なサポートサービスプログラムとして、24時間365日受付の技術サポートを提供している。そのなかで、障害対応・パッチの新規作成などの「フル・サポート」を製品の出荷開始から3〜4年間(製品により異なる)、フル・サポート期間終了後の障害に対する問い合わせや、すでに提供されているパッチの入手が可能な「アシスタンス・サポート」を3年間、またフル・サポートとほぼ同等のサービスを提供するプログラム「延長メンテナンス・サポート」を2年間提供してきた。
サポート期間の延長により同社は、フル・サポートを製品の出荷開始後5年間、アシスタンス・サポートをフル・サポート期間終了後から3年間とする。また、延長メンテナンス・サポートに関しては、フル・サポート期間終了後の2年以内に契約した場合、従来の最長2年間から無期限とする。
日本オラクル 取締役 常務執行役員 保科実氏 |
サポート料金に変更はなく、フル・サポートおよびアシスタンス・サポートがライセンス料金の22%相当。延長メンテナンス・サポートは、必要な期間に対して前年度料金の30%が追加される。
オラクルでは、約7年前からサポートサービスをEビジネス化した。これにより、技術的な問い合わせをナレッジとして蓄積、「技術情報の検索性を向上させ、迅速な問題解決につながっている。また、ナレッジベースを充実させ、予防保守につながるよう努めている」と、同社 取締役 常務執行役員の保科実氏。さらに、技術サポートに対する満足度を顧客に回答してもらい、その結果をサポート担当者の評価制度に取り入れるなどして、サービスレベルの改善につなげているという。
なお、日本オラクルの売上高のうち、サポートサービスによる売上は2004年5月期で38.4%を占めており、48.4%を占める製品ライセンスの売上に次ぐビジネスの大きさだ。今後も同社では、「より迅速で、プロアクティブなサポートの実現を目指す」(保科氏)としている。
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