ハードディスクメーカーにとって、相変わらず厳しい状況が続いている。
業界全体の業績が予想を下回る厳しい状況のなかでライバルメーカーSeagate Technologyに続き、Maxtorが米国時間1日、人員解雇を発表した。Maxtorは400〜500人の人員を削減すると述べ、第2四半期(6月26日締め)の純損失額が2000万〜3000万ドルになるだろうと予測した。
Maxtorのウェブサイトによれば、同社の世界的な従業員数は1万3500人だという。
Seagateは先月、年間経費約1億5000万ドルを削減し、従業員約2900人を解雇する計画を発表した。Seagateは、「個人向けストレージ製品」--主にデスクトップPC--に搭載されるハードディスクに対する需要が6月締めの四半期には、業界全体で予測を下回ったとコメントした。
「ディスクドライブ業界にとって、6月を含む四半期は、一般的に業績が最も悪くなる時期だ」と、投資調査会社Hoefer & ArnettのアナリストMark Millerは述べた。
Maxtor株の所有者でもあるMillerは、業界が「在庫バブル」に苦しんでおり、これが製品需要が制限される原因になっているとも述べた。しかし、Maxtorには特殊な事情があると同氏は示唆した。「おそらくDellとの取引で、Maxtorがシェアを失ったとわれわれは考えている」(Miller)
Maxtor関係者からは、Millerのコメントに対する回答を得られなかった。同社は7月21日の決算報告を控え、今は「静粛」期間だと述べた。
Maxtorは第2四半期の出荷台数について、当初の予想を約10%下回ったと述べた。また同社は、価格が予想以上に下がったことにも言及している。「第2四半期の業績には非常に失望している」と、Maxtor最高経営責任者(CEO)のPaul Tufanoは声明のなかで述べた。
厳しい市場状況に加えて、この業界を混乱させているもう1つの問題は、新興企業Corniceに対する一連の訴訟である。SeagateとWestern Digitalは両社とも、それぞれの特許を侵害されたとして小型ハードディスクメーカーCorniceを訴えている。
また、Seagateは米国時間2日、Corniceに特許を侵害された旨の申し立てを国際貿易委員会(ITC)に対しても行ったことを発表した。Seagateは、「ITCがCorniceのハードディスクや、同社のハードディスクを使用・搭載したあらゆるシステム・製品が米国に入ってくるのを阻止する命令を出すこと」を求めていると述べた。Corniceのハードディスクは、すべて中国で製造されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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