三菱電機インフォメーションテクノロジーは7月5日、企業内に分散するデータを連携させ、情報システムの最適化を図るデータセントリックソリューション(DS)事業を強化すると発表した。7月15日より中堅企業向けのソフトウェア2機種を販売する。
今回発表された製品は、異なるデータベースソフトのデータを連携・統合する「DH」と、ブラウザを使ってデータの検索や集計を行う「QL」の2つ。いずれもOracle8i以降、Microsoft SQL Server 2000以降、もしくはODBC(Open DataBase Connectivity)2.0準拠製品に対応する。
従来、企業内の異なるデータベースを連携させるには、新たに必要な機能を開発する必要があった。DHを利用することで、簡単な設定作業だけでデータの統合が行えると同社では説明する。QLは統合したデータを簡単に検索・分析するソフトで、1枚の帳票項目に異なるデータベースのデータを表示することができるという。Excelと連携してグラフ表示なども可能だ。
三菱電機インフォメーションテクノロジー取締役社長の野村齊氏 |
三菱電機インフォメーションテクノロジー取締役社長の野村齊氏は「特に中堅企業などではデータベースを統合するためにシステムを一新することは難しく、今あるシステムをいかに活用するかが課題となる」と話し、システムの変更が不要な点を利点として挙げる。「エンタープライズアーキテクチャの中でもデータアーキテクチャに注目したサービスは初めてではないか」(野村氏)と自信を見せた。
同社では今回の製品発売に合わせ、コンサルティング事業も強化する。従来40名程度だった人員を100名に増強。ソフトウェアを単体で販売するのではなく、コンサルティングを行う中で製品を提案していく考えだ。
価格はDSのコンサルティングが262万5000円から。ソフトウェアに関しては新たにサブスクリプション方式を採用し、DHが年間25万2000円から、QLが12万6000円からとなっている。同社のDS事業の売上は2003年度で60億円だが、2006年度にはこれを120億円に拡大するとしている。
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