米Microsoftのサーバソフトウェアパッケージに新たな欠陥が見つかり、一部の小規模企業の頭を悩ませている。
この問題は、11月24日以降にSharePoint Servicesをインストールした顧客すべてに影響する。同社のSharePointサーバは、企業イントラネット構築に使用されるソフトウェアで、最近リリースされたSmall Business Server 2003パッケージの標準およびpremiumエディションの含まれている。この欠陥のために、SharePointが正しくインストールでされない場合があるという。
Microsoftによると、同社は先週この問題を知り、それを説明するサポート技術情報を同社ウェブサイトに掲載、また同記事をニュースグループにも流したという。同社ではさらに、12月2日(米国時間)にこの問題に関する説明を載せた同社サイト上のページへ、いっそう目立つリンクを追加したと話している。同社はこの掲載記事のなかで、「今後数日中に」問題を修正するソフトウェアアップデートを提供するとしている。
「我々はこの問題をしっかりと把握しており、解決策の発見まであとほんの一歩のところにいる」と、Windows Small Business Serverの開発ディレクター、Eugene Hoは述べている。
今回明らかになった問題は、ソフトウェアがダイナミックリンクライブラリ(DLL)を誤って無効と判断してしまうことから生じるもの。Microsoftは当座の回避策として、古い日付に設定し直してから、問題のソフトウェアコンポーネントをアンインストールし、再度インストールすることを勧めている。同社によると、11月24日より前にソフトウェアをインストールしたユーザーには、問題の発生は見られないという。
この問題は、Microsoft Small Business Server 2003のインストール時に生じる場合が最も多いが、同社のサイトから直接SharePoint Servicesをダウンロードしたユーザーにも生じる可能性がある。なお、SharePointを使用している大企業の多くでは、SharePointをSQL Serverとともにインストールしているので、こうした問題は生じていないと、Microsoftは述べている。
フロリダ州デルレイビーチにある小さな法律事務所のIT担当者、Ken Schoenbergも、この問題にぶつかった1人だ。Schoenbergは、先週SharePointをインストールした際、何が失敗したのかを把握するのに数時間もかかったと話している。また同氏がMicrosoftに宛てて送った電子メールには返事が来ておらず、Microsoftのウェブサイトでこの問題が触れられているのを見つけるまでに、かなり時間がかかったという。
「インストール時に問題が起きる可能性のあるものは、Microsoftが広く告知すべきだったと思う。・・・単にサポート技術情報の記事を掲載して、このソフトウェアの『Release Candidate』ニュースグループで触れるだけでは不十分だ」と、Scoenbergは電子メールでのインタビューのなかで述べている。同氏はさらに、Microsoftはソフトウェアのアクティベートや登録を行なったユーザーに警告のメールを送るといったことまで踏み込むべきだったとも述べている。
「こうしたバグが、出荷前のテストでも見落とされてしまうというのは、非常に恐ろしいことだ」(Scoenberg)
いっぽうMicrosoft側では、迅速に対応してこの問題を多くの関係者に伝えたと述べ、次のように付け加えている。
「こうした問題が生じたことに対して、明らかに気分がいいわけはないが、それでもこの製品全体の品質に関しては自信がある。今回の件もよくある不運な出来事の1つに過ぎない」(Ho)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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