中小企業だからといって、あなどることはできない。
この結論にたどり着くテクノロジー企業がますます多くなっている。米Hewlett-Packard(HP)のようなハードウェアメーカーや、米Oracleのようなソフトウェアメーカーは、いずれも中小企業向けのビジネスに力を入れると約束してきている。大企業がIT支出を切り詰めるなか、中小企業はIT支出を増し始めている。取引相手の大企業が、中小企業に対して、もっとITに明るくなるよう求めていることも、支出増加の理由となっている。
米Microsoftにとって、この中小企業向けの市場は特に重要だ。同社は今年に入って、それまでセールス部門の総責任者だったOrlando Ayalaを抜擢し、中小企業への販売増加を狙った、20億ドルを注ぎ込む取り組みの責任者に据えた。
「誰もがこの市場への参入を急いでいる。どの企業でも参入を発表しているが、それにはわけがある」(Ayala)
同氏によれば、従業員1000人以下の企業が構成するこの市場は、現在、4200億ドル以上の規模になっており、さらに2008年までに7000億ドル市場に成長するという。このなかには、ハードウェア、ソフトウェア、サービス、その他のIT関連支出が含まれる。
しかし、Microsoftが自社のCRM(カスタマリレーションシップマネジメント)ソフトウェアや他のハイエンドアプリケーションを売り込めるようになる前に、まずこれらの企業にサーバをインストールさせる必要がある、とAyalaは説明する。Microsoftによれば、小企業の3分の2はPCを所有しているものの、サーバを持っている企業は5分の1に過ぎないという。
「サーバ技術はとても複雑で、非常に厄介だ」と、同氏は米国時間1日に電話インタビューのなかで語った。
そうした点を変えるべく、Microsoftは来週から、WindowsサーバOSとMicrosoft Exchange電子メールソフトをバンドルした簡易版パッケージの発売を開始する。同氏によれば、Microsoft社内のセールス部門と再販業者は、共に、Microsoft Small Business Server 2003というこのバンドル製品の売上げに、各々の報酬を連動させるようにするという。
「世界各国で活動する我が社の販売部隊にとって、これは基本的にどんな製品の場合にもある、ボーナスを得るためにクリアしなければならないハードルだ」と、同氏は述べた。また、同社は再販業者向けの新しいプログラムも計画していると付け加えた。こちらは、規模の小さな企業に向けた製品をどれだけ販売できるかで、マイクロソフトからの支払い額が変わるというもの。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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