米Sun Microsystemsの9月28日までの3カ月間の売上は、10期連続で減少した。重要な財政目標の1つである、事業ベースのキャッシュフローを確保できなかった。
同社は25億4000万ドルの売上と、2億8600万ドル(1株あたり9セント)の純損失を計上した。前年同期の売上27億5000万ドルからは8%の売上減となる。前年同四半期の純損失は1億1100万ドルだった。
Sunの関係者によると、一時的な損失を除いた同社の純損失は1株あたり8セントで、米First Callが調査したアナリスト予想に合致している。アナリストらの予想売上額は25億ドルだった。
Sunの最高経営責任者(CEO)Scott McNealyは、2004年度第1四半期にあたるこの期の決算で、思わしくない結果となったが、それでも戦略に変更はなく、少なくとも当面レイオフは実施しないと語った。
Sunは9月に、「市場や競争の変化の激しさなど、非常に厳しい状況を反映した四半期」になると警告し、1株あたり7〜10セントの損失を予想していた。
同社では、同四半期の事業での損失が4900万ドルに上ったものの、それでも現金と売却可能な証券を合わせて55億ドルの資金が手許にあると説明。CEOのScott McNealyは以前、事業ベースのキャッシュフローがプラスであることが、同社が厳しい状況下でも生き残っていけることを示す重要な指標だと繰り返し述べていた。
米Sanford C. Bernsteinのアナリスト、Toni Sacconaghiは、キャッシュフローがマイナスになると予想していた。Sacconaghiは9月のSunの警告の後、Sunは決算後にさらにレイオフを行なうだろうと述べている。同社は9月に従業員約1000人をカットしている。
Sunは、同社が得意とするサーバ部門への企業の支出が削減されたことや、米IBMや米Dell 、米Hewlett-Packard(HP)などとの競争激化に苦しめられている。米Merrill Lynchのアナリスト、Steve Milunovichは15日に発表したレポートのなかで、「サーバメーカーは互いに価格でライバルを打ち負かそうとしている」と述べている。
Sunは厳しい状況から脱却するため、米Intel製プロセッサベースのサーバを採用したり、ソフトウェア製品への取り組みを強化している。また、提供サービスの向上や、新たな研究への資金提供、そしてソフトウェアとハードウェアを統合した製品の売り込み強化などに取り組んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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